ボンバルディア、Cシリーズ初号機納入　CS100、スイス航空に

　ボンバルディアは小型旅客機「Cシリーズ」のうち「CS100」の初号機（登録番号HB-JBA）を、スイス インターナショナルエアラインズ（SWR/LX）に引き渡した。Cシリーズの納入は初めて。

パリ航空ショーで地上展示されたスイス塗装のCS100＝15年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　スイス インターナショナルエアラインズはCS100のローンチカスタマーで、機体は現地時間7月1日午後5時9分、チューリッヒに到着した。初号機は2クラス125席（ビジネス20席、エコノミー105席）を設定した。

　スイス インターナショナルエアラインズは7月15日から商業運航を開始。チューリッヒ発パリ（シャルル・ド・ゴール）行きLX638便に投入する。パリ線のほか、マンチェスターとプラハ、ブダペストの各線でも運航する。

　現在のパリ線は、アブロRJ100型機（計97席：ビジネス35席、エコノミー62席）で運航している。

　CシリーズはCS100（110-125席）とCS300（130-160席）の2機種で構成。これまでの旅客機と比べて、燃費で20％、運用コストで15％の向上が図られており、二酸化炭素（CO2）排出量は20％、窒素酸化物（NOx）排出量は50％削減できるとしている。静粛性の高さや窓の大きさ、シートの幅の広さ、客室内の頭上収納スペース（オーバーヘッドビン）が大型である点なども特長。

　エンジンは米プラット・アンド・ホイットニー社製GTF（ギヤード・ターボファン）エンジン「PurePower PW1500G」を搭載する。CS100は2013年9月、CS300は2015年2月、初飛行にそれぞれ成功している。

　スイス インターナショナルエアラインズはCシリーズを計30機発注済み。内訳はCS100とCS300を10機ずつ、残りの10機は未定。同社のCS100に搭載するシートは、独ZIMが製造した。

関連リンク
CSeries（Bombardier）
Bombardier CSeries 100（World of SWISS）

・ボンバルディアCS100、初の乗客便　スタアラCEOらチューリッヒへ（16年6月7日）
・デルタ航空、ボンバルディアCS100を75機発注　米国初（16年4月30日）
・CS100試験機、チューリッヒ到着　スイス国際航空塗装で（15年6月25日）
・ボンバルディア、CシリーズCS100の飛行試験再開（14年9月10日）
・次期国産機の手堅いライバル　写真特集・ボンバルディアCシリーズ（14年8月23日）