全日本空輸(ANA/NH)などを傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は6月29日、ボンバルディアDHC-8-Q400型機(74席)を3機追加発注したと発表した。2017年度に全機受領予定で、カタログ価格で総額115億円相当となる。
ANAHDはQ400を日本航空機製造YS-11型機の後継となるターボプロップ(プロペラ)機として、2003年から導入。現在21機保有しており、グループで地方路線を担う傘下のANAウイングス(AKX/EH)が運航している。今回発注した3機は、機材の需給適合や更新に充てる。
Q400で運航する路線の一部は、三菱航空機が開発中のリージョナルジェット機「MRJ」に今後置き換える。ANAHDは、MRJを2008年3月27日にローンチカスタマーとして25機(確定15機、オプション10機)発注済み。しかし引き渡しが遅れており、量産初号機を受領できるのは、2018年中ごろになる見通しだ。
ANAHDは退役が進むボーイング737-500型機(126席)を中心に、MRJへ置き換える。今回Q400を追加発注した背景には、MRJの納入遅れに伴う機材計画の見直しがある。
関連リンク
ANAホールディングス
全日本空輸
ANAウイングス
特集・Q400を鍛え直した男たち(全3回)
最終回 「眺めの良い飛行機でBon Voyage!」
第2回 「飛行機を作る人間をチェックしろ」
第1回 「絶対に良い飛行機にしてやる」
Q400関連
・RAC、Q400CC就航 沖縄特産品の輸送強化(16年4月16日)
・“開かずの扉”で貨物室拡大 写真特集・RACが世界初導入ボンバルディアQ400CC(16年4月5日)
・RAC、Q400CC公開 貨物室2.5倍「魚積んでも匂わない」(16年3月31日)
MRJ関連
・岸副社長「経験不足」特集・MRJはなぜ納入遅れになるのか(15年12月25日)
【お詫びと訂正】
記事初出時、カタログ価格の単位がドルになっていました。正しくは円です。本文は訂正済みです。(16年6月30日 09:17 JST)