MRJ, 機体 — 2016年6月17日 13:40 JST

MRJ、モックアップ出展 ファンボロー航空ショー実機なし

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 国産初のリージョナルジェット機「MRJ」を開発中の三菱航空機は、英国ロンドン近郊で7月11日から17日まで開かれるファンボロー航空ショーに、客室モックアップを出展する。

昨年のパリ航空ショーで公開されたMRJのモックアップ=15年6月17日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 モックアップは前方に上級クラスシートを1-2席配列で2列、普通席を2-2席配列で3列配置。後部には左側にラバトリー(洗面所)、右側にギャレー(厨房設備)を備える。

 昨年のパリ航空ショーでは、上級シートの外装をダークグレー系から茶色に近いベージュ系へ変更。モックアップ全体を明るめに仕上げた。三菱航空機によると、今回はパリ航空ショーのものと同じだという。一方、実機は展示せず、飛行試験に注力する。

 MRJは飛行試験初号機(登録番号JA21MJ)が、2015年11月11日に初飛行。2号機(登録番号JA22MJ)は5月31日に初飛行した。早ければ夏にも米ワシントン州モーゼスレイクで飛行試験を開始し、今秋から量産初号機の最終組立開始を予定している。引き渡し開始は2018年中頃を目指す。

 MRJは2月16日に米国の航空機リース会社エアロリースと20機(確定10機、オプション10機)の発注について基本合意(LoI)を締結。正式契約に至ると、受注機数は427機(確定233機、オプション170機、購入権24機)になる。

 一方、MRJと同じ低燃費と低騒音を特徴とする米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製GTFエンジンを搭載する、リージョナル機大手エンブラエルの新型機「E190-E2」は、予定を大幅に前倒しして5月23日に飛行試験初号機(登録番号PR-ZEY)が初飛行に成功。

 MRJと同サイズの機体であるE190-E2は、同じく2018年の納入開始を目指す。世界最大級の航空ショーで、激しい受注獲得合戦を繰り広げそうだ。

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