(前回ANA路線編)のつづき。5月14日夜、全日本空輸(ANA/NH)にとって36機目のボーイング787-8型機(登録番号JA878A)が、羽田空港に到着した。これにより、ANAが発注済みの787-8はすべて揃った。
ANAは2004年4月26日、ローンチカスタマーとして787を50機購入すると決定。初号機となる787-8の中距離国際線仕様機(登録番号JA801A)を、2011年9月25日に受領した。今年5月末時点で標準型の787-8を36機、長胴型の787-9を44機、超長胴型となる787-10を3機の計83機を発注済みで、787の発注数としては世界最多となる。
長距離国際線用777-300ERの後継機としては、777の次世代型である777-9Xを20機発注。2021年度から2027年度にかけて、順次導入していく。また、2019年春には成田・羽田-ホノルル線にエアバスA380型機を投入予定だ。
6月1日から3日まで、アイルランドの首都ダブリンでIATA(国際航空運送協会)の第72回AGM(年次総会)が開かれ、航空会社や機体メーカー、航空機リース会社の首脳らが一堂に会した。
AGMに出席したANAの篠辺修社長とJALの大西賢会長に、路線計画や機材の見通し、航空会社間の提携について聞いた。最終回となる今回は、篠辺社長に機材や客室仕様の計画を尋ねた。
—記事の概要—
・使い方多様な787
・777X、A380、A321neoの客室仕様
使い方多様な787
── 787-8が完納した。追加発注は検討しているか。
篠辺社長:今後どこに飛ばすか、何をどうするかだ。
実は当初考えていた使い方よりも、787は国際線をより厚くしている。国内の需要がそれほど強くないからだ。767の後継機にしては大きい。
毎年10機ずつくらい入ってきて83機まで行くが、中心は国際線。ディスティネーションをどこにするかだ。
787だから、特に787-8だから飛び込める場所がある。過去はハブ(拠点)ばかり狙っていたが、米国西海岸のサンノゼのように、ハブではないところでも上手くいった。需要と供給のバランスが取れたということだ。そうしたところは、まだチャンスがある。
あとは就航する順番だ。例えばイスタンブールは就航を検討したが、イスラム国(過激派組織Islamic State:IS)などの問題で見送っている。そういう状況が落ち着けば、まだまだある。
現在2便飛ばしている路線は、ニューヨークのように日本人客が特に多いところや中国、バンコク、シンガポール。日本のビジネスマンにとっては、アジアなども朝晩飛んだ方が便利だ。需要がつくかはこれからの話だが、中型機であればケガが少ない。
飛行機の使い方としては、中型機はいっぱいある。
777X、A380、A321neoの客室仕様
── 777Xの客室仕様は固まったか。
篠辺社長:時間に余裕があるので、フィックスはまだしていない。今のスタッガード配列に代表されるビジネスクラスと比べ、どこまで
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