エアバスは現地時間5月23日、A350 XWBのビジネスジェット仕様機(エアバス・コーポレート・ジェット)「ACJ350 XWB」をローンチしたと発表した。
3機種あるA350 XWBのうち、標準型のA350-900をベースとしたものの室内空間は、270平方メートル。超長距離型の場合、25人を乗せて1万800海里(約2万キロ)または22時間まで飛行できる。
A350 XWBのボディはカーボンファイバー(炭素繊維複合材)製で、客室は住宅と同等の床面積を実現できる。機体名の「XWB(エクストラ・ワイド・ボディ)」にちなみ、極上の快適性と革新的な技術、効率性を実現するという。
また、「Easyfit」と呼ぶ手法で客室の艤装を簡素化。カーボンファイバー製胴体には客室装備品を設置するポイントを事前に何百も設け、艤装を進めやすくした。
ACJ350 XWBは機体搭載型空港ナビゲーション装置(OANS)や、滑走路オーバーラン防止装置(ROPS)を標準装備。特に悪天候時のフライトでパイロットをサポートする。
エアバス・コーポレート・ジェットは世界で180機以上が運航中。南極大陸を含む地球上の全大陸に飛んでいる。
A350 XWBは、標準型のA350-900は2014年12月にカタール航空(QTR/QR)へ量産初号機が引き渡された。胴体を6.98メートル長くした長胴型のA350-1000は開発中で、2017年に初号機を引き渡す。4月末時点で、A350 XWBの合計受注数は世界43社から803機に達し、現在は世界各国中の5社が20機を運航している。
日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として、A350-900とA350-1000を合わせて最大56機導入。確定発注はA350-900が18機、A350-1000が13機の31機で、オプションの残り25機の機種は今後決定する。運航開始は2019年の予定で、777を6年程度で置き換える。A350-1000は長距離国際線用777-300ERの後継となる見通し。
関連リンク
A350 XWB(Airbus)
Airbus
エアバス・ジャパン
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