プロ野球・阪神タイガースのロゴを機体にデザインした、スカイマーク(SKY/BC)の特別塗装機「タイガースジェット」が4月25日未明、羽田空港に到着した。27日から10月末までの運航を予定している。
機内で六甲おろし
2機のボーイング737-800型機が対象で、機体前方の左ドア付近と後方の左右ドアには、タイガースの虎ロゴをデカールで描いた。オリジナルのうちわを機内で配るほか、タイガースのロゴをデザインしたヘッドレストカバーを用意するなど、タイガース一色に機内を演出。客室乗務員(CA)も、背番号「737」のユニフォームを着用する。
また、機内では“六甲おろし”として知られる『阪神タイガースの唄』のインストルメンタル・バージョン(歌なし版)を流す。運航状況などを勘案し、放送しない場合もある。
デカールの貼り付け作業は、台北・桃園空港に隣接する整備会社EGAT(エバーグリーンアビエイションテクノロジーズ)で実施。EGATはエバー航空(EVA/BR)と米GEによる合弁会社で、スカイマークが重整備を委託している。初号機(登録番号JA73NL)は13日に午前2時ごろ羽田を出発し、重整備とともにデカールの貼り付けを実施した。
25日は、現地時間午前0時25分すぎに桃園空港を出発。羽田空港には日本時間午前4時すぎに到着した。
初号機は27日から、2号機(登録番号JA73NM)は5月10日から就航。初号機の初便は、羽田を午前7時20分に出発する神戸行きBC101便となる。
初便の神戸到着時と、折り返しの羽田行きBC104便の出発時には、神戸風月堂の菓子「ミニゴーフル」の缶に、タイガースのロゴをデザインした「タイガースミニゴーフル」を乗客にプレゼントする。初便以降は神戸発着路線に限らず、全路線で運航する。
佐山会長「うちにしか出来ないもの」
スカイマークは今年で開港10周年を迎えた神戸空港から、羽田と札幌、茨城、長崎、鹿児島、那覇の6都市へ就航。2月からは「神戸 旅の港街 プロジェクト」と題した地元との企画を始めている。
また、同社の佐山展生会長が阪急阪神の経営統合にかつて携わった。
「スカイマークがどのような会社で、どのように運航しているかが認識されていない」と、認知度向上の余地があると指摘する佐山会長が「うちにしか出来ないもの」として、タイガースジェットを就航させる。
阪神タイガースは1935年創立。今年で81周年を迎える人気球団で、関西圏だけでなく全国に熱狂的なファンが多くいることでも知られている。4月25日現在の順位は3位。
本拠地の阪神甲子園球場(兵庫・西宮市)までは、神戸空港からポートライナーと阪神電車を乗り継ぎ、約40分で着く。
スカイマークは2005年から2010年まで、オリックス・バファローズが本拠地とする神戸総合運動公園野球場のネーミングライツを取得。バファローズの試合が「スカイマークスタジアム」で開催されていた。
4月27日初便の運航スケジュール
BC101 羽田(07:20)→神戸(08:30)
BC104 神戸(09:15)→羽田(10:25)
*写真は14枚。
・スカイマーク、阪神タイガースの特別機 機内で『六甲おろし』
・スカイマーク、民事再生手続き終結 路線認知度に課題(16年3月29日)
・スカイマーク、神戸でクルーズ船とコラボ 搭乗券で割引(16年3月1日)