熊本空港は、4月19日から旅客便の運用を一部再開した。19日朝から到着便の受け入れを始めたが、午後3時からはターミナルビルも仮復旧し、出発便の一部も再開している。
20日も欠航が生じるものの、国内線を運航する全6社が運航を予定している。
一方、ターミナルを運営する熊本空港ビルディングによると、仮復旧するものの立ち入り禁止の場所があり、利用できるトイレも制限するという。また、水質の問題から手洗いや飲み水には適しておらず、手洗い後の消毒を呼びかけている。
—記事の概要—
・到着初便は38人と救援物資8トン
・出発初便は乗客1人
・20日は一部除き運航
到着初便は38人と救援物資8トン
熊本空港には、国内線6社と国際線3社の計9社が就航。国内線は羽田と成田、伊丹、中部(セントレア)、県営名古屋(小牧)、天草、那覇の7空港から、国際線はソウルと高雄、香港の3都市から乗り入れている。
19日は全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)、ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空、SNJ/6J)、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)、フジドリームエアラインズ(FDA/JH)の国内線5社が運航を再開した。
空港の運用再開初便は、ANAの羽田発NH1303便。機材はボーイング777-200ER型機(2クラス405席、登録番号JA744A)で、羽田を午前5時41分に乗客38人と救援物資約8トンを乗せて出発し、熊本には午前7時43分に到着した。
到着時はターミナルが仮復旧前だったため、タラップを使って乗客を降ろした。手荷物は国内線ターミナル横の観光バス駐車場にシートを敷いた場所に集め、乗客に返却した。
JALは、羽田発JL627便が再開初便となった。機材はボーイング767-300型機(2クラス261席、登録番号JA8976)で、羽田を午前10時13分に乗客148人を乗せて出発し、熊本には午後0時11分に到着した。
ソラシドエア(旧スカイネットアジア航空、SNJ/6J)の再開初便は、羽田発6J13便。機材はボーイング737-800型機(1クラス174席、登録番号JA808X)で、乗客110人を乗せて午後0時19分に出発し、午後2時13分に熊本へ到着した。
ジェットスター・ジャパンは、成田発GK615便が再開初便。機材はエアバスA320型機(1クラス180席、登録番号JA14JJ)で、午後4時31分に乗客51人を乗せて出発し、熊本には午後6時40分に到着した。
FDAの再開初便は、県営名古屋発JH325便。機材はエンブラエル170型機(E170、1クラス76席、登録番号JA08FJ)で、名古屋を午後1時5分に出発して午後2時32分に熊本へ到着した。
出発初便は乗客1人
当初19日は到着便のみ再開し、出発便は20日以降を予定していたが、19日午後3時からターミナルビルを仮復旧させ、出発便も一部再開した。
熊本発の再開初便は、FDAの折り返し便JH326便で、乗客1人を乗せて午後2時58分に名古屋へ向かった。
FDAによると、午後1時すぎに熊本発便の再開が決定し、予約していた10人にコールセンターから連絡したが、搭乗した乗客は航空券を当日購入した人だったという。FDAの搭乗手続き時はターミナルの運用再開前だったため、手作業で対応した。
このほか、19日はANAとソラシドエアが熊本発便を再開。両社便の搭乗手続き時には、ターミナル内の保安検査場や搭乗口、搭乗橋(PBB)が使用できるようになった。
ANAの再開初便は、羽田行きNH1304便(ボーイング787-8型機、2クラス335席、登録番号JA809A)で、乗客8人を乗せて午後5時28分に出発した。
ソラシドは羽田行き6J22便(737-800、1クラス174席、登録番号JA808X)が再開初便。乗客20人を乗せ、午後7時15分に出発した。
20日は一部除き運航
20日の熊本空港を発着する国内線は、一部を除き通常通りの運航を予定している。
ANAは、羽田線5往復10便(自社運航のみ)のうち、7便を運航。熊本行きNH645便とNH649便、羽田行きNH648便の計3便が欠航する。
伊丹線は7往復14便のうち、8便を運航。熊本行きNH1301便とNH1627便、NH529便、伊丹行きNH522便、NH1302便、NH1628便の計6便が欠航する。運航する熊本行きNH1625便と伊丹行きNH1626便の計2便には、遅延が生じる。
中部線は3往復6便のうち、4便を運航。熊本行きNH333便と中部行きNH334便の計2便が欠航する。
那覇線は1往復2便を通常通り運航する。
JALは、羽田線8往復16便のうち3往復6便と、伊丹線3往復6便(自社運航のみ)のうち2往復4便を運航する。
羽田線は熊本行きJL623便とJL629便、JL631便、JL637便、JL639便と、羽田行きJL622便、JL624便、JL630便、JL632便、JL638便の計10便が欠航する。
伊丹線は熊本行きJL2383便と伊丹行きJL2382便の計2便が欠航する。
ソラシドエアは、羽田線5往復10便のうち7便を運航。熊本行き6J15便と、羽田行き6J12便、6J18便の計3便が欠航する。
ジェットスター・ジャパンは、成田線1往復2便を通常通り運航。月曜と金曜、土曜、日曜は1日2往復4便を運航する。
FDAは、県営名古屋線3往復6便を通常通り運航する。
天草エアライン(AHX/MZ)は、1往復2便ずつの天草線と伊丹線の運航を再開する。
*写真は9枚(16年4月20日 7:27 JST 初出時より3枚追加)。
関連リンク
気象庁 地震情報
熊本空港
運航の見通し(ANA)
運航の見通し(JAL)
運航状況・運航の見通し(ソラシド エア)
運航状況(天草エアライン)
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