エアバス, エアライン, 機体, 空港 — 2016年3月15日 18:30 JST

台湾Vエア、茨城就航 週4往復で観光訴求

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 台湾のLCC、Vエア(VAX/ZV)は3月15日、台北(桃園)-茨城線の定期便を開設した。台湾の若年層を中心とする観光客に、新たな渡航先として茨城を提案していく。

駐機場に到着したZV240便=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

駐機場で高校生の生演奏

大洗高校のマーチングバンド部と写真を撮影するZV240便の利用客=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 週4往復で、火曜と木曜、土曜、日曜に運航。茨城行きZV240便は、台北を午前7時に出発し、午前11時10分に茨城へ到着。台北行きZV241便は、午後0時10分に茨城を出発して、台北へは午後2時35分に着く。機材はエアバスA320型機(1クラス180席)かA321型機(1クラス194席)。

 初便となったZV240便(A321、登録番号B-22608)は午前11時26分、茨城に到着した。エプロン(駐機場)では、県立大洗高校(茨城・大洗町)のマーチングバンド部が生演奏を披露し、到着客を出迎えた。出発初便のZV241便は午後0時31分、台北に向けて出発した。

 茨城空港を管理する茨城県によると、利用者数は茨城着のZV240便が約180人、茨城発のZV241便が約80人。Vエアは詳細な乗客数を公表していない。

CEO「7月に那覇就航」

「日本での知名度を向上させたい」と話すVエアのロンCEO=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 Vエアのエレニー・ロンCEO(最高経営責任者)は同路線の予約率について、現状は70%程度と説明。将来的には80から85%の搭乗率(ロードファクター、L/F)を目標としているとした。利用客の割合は台湾人70%、日本人30%。「日本での知名度を向上させ、50%ずつにしたい」と述べ、将来的には1日1往復のデイリー運航を実現したいとした。

 ロンCEOは路線展開について、台北から4時間以内の北東アジアや東南アジアへの就航を考えているとし、「(5路線を運航する)日本路線を中心に考えている。7月には那覇にも乗り入れる」と明言した。

 Vエアは、台湾のフルサービス航空会社トランスアジア航空(復興航空、TNA/GE)系LCCで、台北を拠点に2013年11月設立。2014年12月17日開設の台北(桃園)-バンコク(ドンムアン)線が1路線目で、このほかにチェンマイと釜山に乗り入れている。今年3月27日にはマニラ便を開設する。

 日本路線は茨城便が5路線目。1路線目は台北-中部線で、2015年12月15日に週4往復で運航開始。1月23日からは関西空港へ、25日からは福岡空港へ、それぞれ1日1往復のデイリーで乗り入れている。3月12日着便からは、羽田にも乗り入れを開始。深夜早朝帯に発着する。

 Vエアは2015年9月のシルバーウィークに台北-茨城線のチャーター便を1往復運航。茨城県は、チャーターでの同路線の利用が「ほぼ満席」に近かったことから、定期便化に繋がったと見ている。

茨城空港に着陸したZV240便=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

台湾からの訪日客を歓迎する横断幕を掲出する茨城空港のガイド=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

「Vベア」が描かれたVエアA321の尾翼=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

尾翼を撮影するZV240便の利用客=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

離陸を待つZV241便=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

滑走路に向けて走り出すZV241便=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

就航を祝うキャラクター。(左から)茨城県の「ハッスル黄門」とVエアの「Vベア」=16年3月15日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

運航スケジュール
ZV240 台北(07:00)→茨城(11;10)運航日:火木土日
ZV241 茨城(12;10)→台北(14:35)運航日:火木土日

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