新関西国際空港会社と大阪国際空港ターミナル会社は2月26日、伊丹空港のターミナル改修を今月から着工すると発表した。工事内容の見直しにより、全面開業は当初計画の2020年春から遅れ、同年8月を予定している。
改修計画は2014年9月2日に発表(関連記事)。現在日本航空(JAL/JL、9201)と全日本空輸(ANA/NH)で南北に分かれている到着口を2階中央に集約し、三菱航空機のリージョナルジェット機「MRJ」など小型機に対応したフィンガー(桟橋)を新設する。
2015年1月の入札手続きで、資材高騰などの影響から工事内容を見直した。この影響で、2015年春を予定していた着工が今年2月にずれ込み、スケジュールを変更。当初中央エリアの先行開業を今秋、全面開業を2020年春としていたが、2018年春に先行開業、2020年8月の全面開業に延期した。
伊丹の現ターミナルビルは開業から47年が経過。南北の出発ロビーとバス乗り場を歩く距離が長く、モノレールの駅からターミナル2階にある保安検査場までは一度1階に降りるなど、出発客の動線に無駄がある。到着時も南北2カ所に到着が分かれていることから、出迎える人がわかりにくく、到着口からバスやモノレールへの乗り継ぎも効率が悪い。
改修後は、バスの降車位置を変更することで歩く距離を短縮。モノレール駅とターミナル間にはペデストリアンデッキ(立体連絡通路)を新設し、保安検査場へ直結。ピーク時の混雑が激しい保安検査場も拡張し、待ち時間の短縮を図る。到着後も100メートルでバスやタクシー、モノレールへ乗り継げるように改善する。
また、飲食店や物販店などの商業施設も全面リニューアル。大阪や関西の名物を揃える。
現在5つあるフィンガーは、耐震性を高めるため4つを建て替え、もっとも北側にある1つを改修。ANAが使用する南側の端には、MRJなどの小型機に対応したものを増設する。
伊丹はビジネスマンの利用が多いことから、ストレスなく短時間で移動できることを重視した改修を進める。
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大阪国際空港
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