エアバスは現地時間2月3日、シンガポール航空(SIA/SQ)向けA350-900初号機の初飛行に成功したと発表した。
A350の最終組立工場があるトゥールーズを出発した機体は、フランス南西部をフライトし、初飛行に成功。数週間後の引き渡しを目指し、今後は地上試験や飛行試験を含む、製造の最終段階に入る。3月までに引き渡す予定で、中長距離国際線に投入する。
シンガポール航空は、A350-900を67機発注。2015年10月には、A350-900の航続距離を延長した超長距離「A350-900ULR(Ultra-Long Range)」を発注し、ローンチカスタマーとなった。最大離陸重量(MTOW)を280トンに増加させ、航続距離を8700海里(1万6112.4キロ)に伸ばす。燃料タンク容量を14万1000リットルから16万5000リットルに増やしており、飛行時間は最大19時間に及ぶ。
発注済みのA350-900のうち、7機がA350-900ULR。初号機は2018年に引き渡される見込みで、シンガポールと北米を結ぶ直行便に投入する。
シンガポール航空は2004年から2013年まで、シンガポールからロサンゼルスとニューヨーク(ニューアーク)へ、A340-500で直行便を運航。同機を5機保有し、全100席がビジネスクラスの機体を投入していた。
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シンガポール航空
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