エアバスは現地時間8月31日、中国・天津の最終組立工場で100機目のA320ファミリーの組立が完了したと発表した。天津で開催された記念式典にはドイツのアンゲラ・メルケル首相と中国の温家宝首相をはじめ、工場の従業員ら総勢約1000人が出席した。
天津工場はエアバスと中国の企業連合とのジョイント・ベンチャー。記念式典の前日には、エアバスとパートナーの企業連合である天津港保税区(TJFTZ)、中国航空工業集団公司(AVIC)が、2016年を期限とする現在の協力関係を継続する意向の同意書を締結した。TJFTZとAVICは合わせて49%を出資している。
天津工場は、仏トゥールーズ、独ハンブルクに続く3番目のA320ファミリー最終組立工場で、欧州外で初めて建設された最終組立工場。エアバスは7月に米国へA320ファミリーの最終組立工場を建設すると発表している。
エアバスは05年12月に中国政府と中国に単通路型の最終組立工場を建設する覚書(MOU)を締結。07年5月に工場の建設が開始され、08年8月に稼動。09年6月には同工場で組み立てられた第1号機が四川航空(CSC)に引き渡された。その後、100機近くが中国の航空会社11社に引き渡されている。
天津の最終組立工場建設が決定後、中国は550機を超えるA320ファミリーを発注している。A320ファミリーの運航機数は、7月末時点で約200機から700機以上に増加した。