エア・ドゥ(ADO/HD)は冬ダイヤ初日の10月25日、札幌-広島線を1日1往復で開設した。同社が広島に乗り入れるのは初めて。広島は同社最西端の就航地となる。
機材はボーイング737-700型機(144席)で、広島行きHD118便は札幌を午後6時40分に出発し、午後8時55分に広島へ到着。折り返しのHD115便は、広島を午前8時50分に出発し、札幌には午前10時40分に到着する。
広島空港で開催した就航記念式典で、エア・ドゥの草野晋副社長は「広島は2つの世界遺産があり、観光資源に恵まれ、北海道は大自然に恵まれている。ビジネスと観光で利用してもらいたい」と述べ、需要拡大に期待感を寄せた。
ロードファクター(座席利用率、L/F)は70%を目標とし、「大手とLCCとは違う色を出して、利用客にアピールしたい」とした。年末まではプロモーション価格を設定して観光需要を掘り起こし、認知度向上を図る。
出発初便の使用機材(登録番号JA11AN)は前日の24日夜、回送便(フェリーフライト)で羽田から広島に到着した。初便のHD115便は定刻より1分早い午前8時49分に出発。午前9時に札幌に向けて離陸した。広島発便は幼児2人を含む96人が利用しL/Fは65.3%。広島着便は134人が利用する見込みで、搭乗率は93.1%。
初便の乗客には、搭乗証明書や社員が作成したメッセージカード、同社のキャラクター「ベア・ドゥ」が手紙を持って郵送できる「メッセージ・ベア・ドゥ」などの記念品を手渡した。
札幌に向かう乗客の1人は、「(エア・ドゥの新規就航を)空港に来て初めて知った。初めて目にする機体なので、写真を家族に見せたい」とわくわくした様子だった。
同社は同じく25日から、中部空港(セントレア)への乗り入れも開始。札幌線と函館線の2路線を開設した。札幌線は1日3往復、函館線は1日1往復を運航する。
今回エア・ドゥが開設した3路線は、これまで全日本空輸(ANA/NH)が札幌-広島線と函館-中部線を1日1往復、札幌-中部線を1日6往復運航していた。このうち、札幌-広島線と函館-中部線を25日から自社便を運休し、札幌-中部線を4往復に減便。3路線ともエア・ドゥ便とコードシェア(共同運航)を実施する。
今後の路線計画について、草野副社長は「機材を最大限に使っている。今のところは考えていない」と、当面は拡大しないとした。
運航スケジュール
札幌-広島
HD118 札幌(18:40)→広島(20:55)
HD115 広島(08:50)→札幌(10:40)
札幌-中部
HD130 札幌(08:00)→中部(09:55)
HD132 札幌(10:40)→中部(12:35)
HD136 札幌(15:15)→中部(17:10)
HD133 中部(13:05)→札幌(14:45)
HD135 中部(14:50)→札幌(16:30)
HD137 中部(17:40)→札幌(19:20)
函館-中部
HD128 函館(12:30)→中部(14:10)
HD127 中部(10:35)→函館(12:00)
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