エアアジア・ジャパンは10月6日、中部空港(セントレア)から札幌(新千歳)、仙台、台北(桃園)の3路線を、2016年4月上旬に同時開設すると発表した。いずれも1日2往復で、毎日運航する。
同社は6日に国土交通省航空局(JCAB)から航空会社として就航するために必要となる、航空運送事業の許可(AOC)を取得。初号機のエアバスA320型機(登録番号JA01DJ)は、16日に仏トゥールーズから中部空港へ到着する。
航空券の販売開始は、11月後半を予定。運賃は大手の同一路線の普通運賃と比べ、半分から3分の1程度に設定する。
1年に5機ずつ増機
機材は当初A320が2機で、2016年末までに6機体制を整える。その後は1年に5機ずつ増機を計画しており、就航から3年で16機体制を目指す。
今後の路線展開は、国際線と国内線の比率を55:45程度とし、国際線に比重を置く。A320の航続距離である片道4時間程度で、エアアジアグループが就航している都市を中心に検討していく。
エアアジア・ジャパンの小田切義憲CEO(最高経営責任者)は、「中部は1500万人強の後背人口がある。便数や就航地を拡大していきたい」と抱負を語った。2016年夏の繁忙期までに増機し、増便により夏休み需要を取り込む。
仙台空港への外国人と日本人の比率については、「どちらも狙っている。外国人は春のサクラや冬の雪を楽しみにしており、食べるものがおいしい。国内の人にも仙台を訪れて欲しい」と述べた。
ビジネス需要と観光需要については、「1日2往復で始めるが、4往復、5往復と需要がついてくれば、ビジネス客にも利用してもらえるだろう」と語った。
AOCを取得したことにより、IATA(国際航空運送協会)の2レターコードは、すでに仮押さえしている「DJ」となる見込み。
議決権比率も変更
また、9月25日付で株主と議決権割合を変更。筆頭株主のエアアジア・インベストメントは33%、楽天(4755)は18%で変わらないが、変更前に第2位だった投資ファンドのオクターブ・ジャパンが議決権がなくなり、ノエビアホールディングスが13.4%から18%に、アルペンが7.4%から18%にそれぞれ変更となった。
議決権割合の見直しにより、新たにフィンテック グローバル トレーディングが13%の議決権を持つ。オクターブは議決権がなくなるものの、出資は継続する。
本社は9月29日付で中部空港の新オフィス「レッドベース」へ移転した。現在の社員数は100人強で、就航までに250人程度に増員する。客室乗務員の1期生は、すでにマレーシアでの訓練に入ったという。
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エアアジア
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