エアバスは現地時間9月30日、中国国際航空(エアチャイナ、CCA/CA)に最大離陸重量(MTOW)を242トンに増やしたA330-300型機を、仏トゥールーズで引き渡したと発表した。同タイプのA330-300を中国の航空会社に引き渡すのは、今回が初めて。
中国国際航空向けA330-300の242トン型は、ビジネス30席、プレミアムエコノミー16席、エコノミー255席の計301席を設定。9月にはトゥールーズで初飛行に成功していた。
同社は2006年、初号機となるA330を受領。今回の機体は同社向け通算50機目となるA330で、機体には「50th A330 for Air China」のロゴを施した。
A330-300の242トン型は、最大離陸重量の増加と空力性能の改善、燃料積載量の増加により、最大15時間のフライト、既存路線でのペイロード(有償搭載量)増加を実現。航続距離は既存の最大離陸重量235トンの機体よりも、約926キロメートル(500海里)延びる。これにより、欧州と東南アジアを結ぶ路線で、直行便を運航できるようになる。
A330-300の242トン型初号機は今年5月、デルタ航空(DAL/DL)に引き渡した。9月にはスカンジナビア航空(SAS/SK)にも引き渡している。
・中国国際航空の離陸重量増加型A330-300、初飛行成功(15年9月8日)
・スカンジナビア航空、242トン型のA330-300初受領(15年9月23日)
・A330-300の離陸重量増加型、デルタ航空へ初号機納入(15年5月30日)
・A330-300離陸重量増加型、EASAの型式証明取得(15年4月2日)
・エアバス、デルタ航空のA330離陸重量増加型ロールアウト(15年3月10日)