全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)は、冬ダイヤが始まる10月25日から、羽田空港を発着する国内線の一部を減便する。羽田発着の国内線に暫定配分されていた、中国路線用の発着枠(暫定枠)の利用期限が夏ダイヤ最終日の10月24日で切れるため。冬ダイヤからは国土交通省と中国当局の合意に伴い、両社は羽田発着の中国路線を増強する。
暫定枠に関する羽田発着便の減便は、ANAが神戸線を1日3往復から2往復に、JALは那覇線を1日14往復から12往復に、岡山線を1日6往復から5往復に、北九州線を1日6往復から5往復にそれぞれ減便する。
一方、国交省と中国の航空当局が、5月に羽田の昼間時間帯への乗り入れに合意したことで、ANAとJALは羽田発着の中国路線を増強。ANAは広州線を1日1往復のデイリーで開設し、北京線と上海線は、現在の1日1往復を2往復に増便する。JALも羽田発着の中国路線を強化する。
また、暫定枠以外の羽田発着便の需給調整は、ANAが岡山線を1日6往復から5往復に、徳島線を1日5往復から4往復にそれぞれ減便。1日1往復の大島線は搭乗率が10%台であることから撤退する。
一方、羽田発着で増便(期間増便除く)するのは、ANAとJALが関西線、JALのみが長崎線。関西線はともに1日1往復増便し、ANAは1日5往復、JALは同3往復となる。JALの長崎線は、新たに両社へ3枠ずつ配分された国際線暫定枠の活用で、1往復増便して1日7往復になる。
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