アメリカン航空(AAL/AA)は8月19日、シカゴ-成田線の運航機材をボーイング787-8型機に変更した。運航便数も週5往復から週7往復のデイリーに増便した。同社が運航するシカゴ発の国際線に787-8を投入するのは初めて。
これまでの機材は777-200ER(ファースト16席、ビジネス37席、エコノミー194席の計247席)だった。787-8の座席数はビジネス28席、プレミアムエコノミー(メインキャビンエクストラ)48席、エコノミー(メインキャビン)150席の計226席で、機内インターネット接続サービスも提供する。
ビジネスクラスはライフラットシートを1-2-1の1列4席で配置。前向きと後ろ向きのシートは、全席が直接通路にアクセスできる。個人モニターは16インチのタッチスクリーン付きで、最大250本の映画と180本のテレビ番組を楽しめる。米ボーズ製ノイズキャンセルヘッドフォンや、パソコン用電源、USB端子を備える。
プレミアムエコノミーは、足もとのスペースが最大6インチ広げられたシートで、配列は3-3-3。エコノミーも3-3-3配列で、いずれも個人モニターは9インチのものが設置されている。パソコン用電源とUSB端子も各席に備える。
各クラスのIFE(機内エンターテインメントシステム)は、いずれも米パナソニック・アビオニクス製。また、ビジネスクラスには、スナックと飲み物を揃えたウォークアップバーも設置する。
同路線はこれまで、週5往復を運航していた。8月19日からはシカゴ発月曜と水曜、成田発火曜と木曜を増便し、1日1往復のデイリー体制を構築する。
AA153便はシカゴを午後0時45分に出発し、成田着は翌日午後4時。折り返しのAA154便は成田を午後5時55分に出発し、シカゴには午後4時に到着する。
他社と比較して787の導入が遅れたことについて、同社のデレク・デクロス・グローバルセールス担当副社長は、南米路線から投入したことを理由に挙げた。同社は787-8を20機、787-9を22機の計42機を発注済み。787-8の同社向け初号機を今年1月に受領し、7月末現在で8機を受領している。デクロス氏は「機材繰りが整った」と説明した。
太平洋路線では6月3日からダラス-北京線、6月27日からダラス-上海線に投入している。
アート・トルノ・国際線旅客兼貨物担当上席副社長は、機材変更などに20億ドル(約2487億2000万円)を投資したと説明。日本路線向けに、日本語に長けた客室乗務員(CA)を18カ月で12人採用したとし、日本路線を重視する姿勢を明らかにした。また、共同事業(JV)を展開する日本航空(JAL/JL、9201)と協力して、CAの教育や機内食の開発なども実施したという。
運航スケジュール
AA153 シカゴ(12:45)→成田(翌日16:00)
AA154 成田(17:55)→シカゴ(16:00)
関連リンク
アメリカン航空
・アメリカン航空、成田-シカゴ線に787導入 8月から(15年5月1日)
・アメリカン航空、787-8初受領 4-6月期米国内線投入へ(15年1月26日)