ボーイングは現地時間8月10日、ブリティッシュ・エアウェイズ(BAW/BA)と787型機向け整備作業支援サービス「ゴールドケア」の契約を締結したと発表した。契約期間は12年。
ゴールドケアに加入した航空会社は余分な予備パーツを所有する必要がなく、在庫管理コストを削減できる。
787は標準型の787-8、長胴型の787-9、開発中の超長胴型787-10の3機種で構成。前部胴体の長さは、787-8が約7メートル、787-9が約10メートル、787-10が約13メートルで、787-10は787-8と比べて約2倍になる。2クラス構成時のメーカー標準座席数は、787-8が242席、787-9が290席、787-10が330席となる。
7月末時点で、60社から1095機(787-8が457機、787-9が498機、787-10が140機)を受注し、そのうち304機(787-8が264機、787-9が40機)を引き渡し済み。現在の生産レートは月産10機で、2016年末に同12機、2020年には同14機と順次増産していく。
BAWは787-8を8機、787-9を22機、787-10を12機発注済み。このうち8機の787-8をすでに導入している。787-9は初号機を9月に受領予定で、現地時間10月25日からロンドン-デリー線に投入することが決まっている。
ゴールドケアは、ボーイングが提供する機体サービスとサポートの統合プログラム「ボーイングエッジ(Boeing Edge)」の一部。ボーイングは全日本空輸(ANA/NH)と提携し、整備部門が小さい航空会社に対して、ボーイングが作業の一部を代行するなどのサービスを提供。ANAはゴールドケアに加入した航空会社が787を初めて運航する際、航空会社として蓄積した787の運航ノウハウの一部を提供する。
関連リンク
Boeing
ボーイング・ジャパン
ブリティッシュ・エアウェイズ
・ボーイングとANA、787導入支援サービスで提携(15年8月7日)
・ブリティッシュ・エア、デリー線に787-9初号機 10月から(15年7月21日)