(前編)の続き。ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェア(共同運航)を目指すスカイマーク。コードシェアは経営を下支えする一方、予約システムなどの導入により、ANAグループとの連携が不可欠な関係になり、第三極としての独立性を維持できるか、疑問の声も聞かれる。
では、ANAHD自身には懸案事項はないのだろうか。
—記事の概要—
後編
・路線移管でANA機材や人員の国際線強化か
・A380導入が決め手?
前編
・9月に再生本格化
・コードシェアは「毒まんじゅう」
ANAは今後、どういったコードシェアを進め、賛同を取り付けたエアバスとの関係は、どうなっていくのだろうか。
路線移管でANA機材や人員の国際線強化か
コードシェア対象路線はどうなるだろうか。スカイマークの路線数は21路線あるが、仙台-福岡線が10月24日までの夏ダイヤ限りで運休する。スカイマークの井手隆司会長は、「神戸は大変な投資をしており、第2拠点として基地化が出来上がっている。羽田と神戸は今後維持する大事な基地」と語り、羽田と神戸発着便がコードシェアの主要対象となる。
しかし、冒頭で触れたように、ANAHDは公取委と密接に連携しており、市場の寡占化につながる路線は対象外とする。すでにANAが多くの便数を飛ばす、羽田-札幌線、福岡線は除外される。
スカイマークの羽田発着路線は、札幌線と神戸線、福岡線、鹿児島線、那覇線の5路線。このうち、ANAは札幌線ではエア・ドゥと、福岡線はスターフライヤーとコードシェアを実施している。
残る3路線のうち、鹿児島線は国内の地方路線(新千歳、伊丹、福岡、那覇の4空港を除く路線)では旅客数が最多だ。しかも、フライト時間が1時間50分程度と長いため、運航を移管すれば、ANA側は機材やパイロット、客室乗務員を効率良く運用できるようになる。
長峯氏は対象路線について、「羽田発着の地方路線、羽田以外の路線と、なるべく制約を設けず、前広に検討してきたい」と語る。
一方、ANAは3月29日に始まった夏ダイヤで、1日1往復運航していた鹿児島-那覇線を運休。ソラシドが1日2往復運航する便とのコードシェアを継続しており、事実上路線を移管した。ANAと提携関係にある新規航空会社とは、こうした動きがみられる。
「新規航空会社とANAがコードシェアを実施している路線では、平均
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