民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC)の再生計画案は、8月5日午後に開かれた債権者集会で、ANAホールディングス(9202)や日本政策投資銀行(DBJ)などが支援するスカイマーク側の計画案(再生債務者案)が可決された。
議決権を持つ債権者のうち、7月24日に期限を迎えた書面投票を含む174者が投票。135者と2分の1者(=135.5者)がスカイマーク案に投じた。また、議決権額ベースでも60.25%に達し、再生案の成立に必要となる、投票した債権者数の過半数と議決権総額の2分の1以上という、2つの条件を同時に満たした。
今後、再生計画の認可決定に対し、不服申し立てがなされなければ、認可決定が裁判所により官報に掲載された日の翌日から2週間後に確定する。
債権者への弁済は、再生計画案の認可決定が確定した日から2カ月後の月の末日までに行われる。
届出債権額は3089億円で、このうち議決権として東京地裁が認めているのは1522億円。1522億円の割合は、イントレピッドが最大の38.10%、エアバスが28.96%、ロールス・ロイスが15.79%、CITが13.50%となっている。
スカイマークの路線数は21路線で、機材数はボーイング737-800型機が27機。このうち4機が運航停止中。
スカイマークとANAホールディングス、DBJは午後4時から、デルタ航空(DAL/DL)は午後5時から会見を開く。
*会見詳報の特集・前編はこちら。
特集・スカイマーク”官邸主導”再建
前編 コードシェアは「毒まんじゅう」か(15年8月6日)
後編 ANAがA380導入!?(15年8月6日)
債権者集会直後の会見
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スカイマーク関連
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イントレピッド関連
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