民事再生手続き中のスカイマーク(SKY/BC)は7月22日、本社部門や地上旅客係員など現場の社員約70人を対象に、怒りの感情をコントロールする「アンガーマネジメント」の研修会を開いた。
アンガーマネジメントは、1970年代に米国で開発された、怒りの感情をマネジメントする心理トレーニング。スカイマークでは、感情を上手くコントロールすることで社内のコミュニケーションを円滑にし、接客サービス向上につなげる。同社によると、これまでの社員研修で同種のものを実施したことはないという。
研修では、一度怒ると止まらない、根に持つなど、怒りのタイプを説明。社員6人ずつでチームを組み、他チームの社員を分析したり、この1週間でイラッとしたことなどを打ち明け、怒りの要因を考えた。
研修を担当した一般社団法人日本アンガーマネジメント協会では、「イラッとしたら、6秒待つ」ことを薦める。体内の怒りの感情は6秒程度で収まるとしており、ひと呼吸置くことで感情的な衝突を抑えられるとした。
また、怒りを表わす言葉を出し合い、その言葉が持つ意味合いが人それぞれ違うことを確認しあった。例として、「べき」という言葉が人により持つ意味が異なり、「あいさつすべき」と一言で言っても、自分と他人で「あいさつ」の定義が異なることから、社内であいさつをしても、人により「あいさつしてないではないか」「私はあいさつした」といった衝突が起き、怒りにつながると例示した。
怒りが生じる要因として、理想と現実のギャップを同協会では指摘し、怒りの仕組みを理解すれば、上手に感情の起伏を扱えるようになるとした。また、アンガーマネジメントは怒らないのではなく、怒るべきことは怒り、怒って後悔することは怒らないようにするもの、と説明した。
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