全日本空輸(ANA/NH)は7月16日、羽田-シドニー線を開設すると発表した。12月11日の羽田発便から、1日1往復で運航を開始する。同社便の豪州路線としては、1999年3月に撤退した関西-シドニー線以来16年9カ月ぶり。
運航機材はボーイング787-9型機で、ビジネス48席、エコノミー167席の計215席。NH879便は羽田を午後10時10分に出発し、シドニーに翌日午前9時35分に到着する。折り返しのNH880便はシドニーを午後9時30分に出発、羽田着は翌日午前5時5分。
シドニー空港では、ヴァージン・オーストラリア(VOZ/VA)とインターライン契約を締結。乗り継ぎやロストバゲッジ(荷物紛失)などで提携する。
羽田を夜に出発し、早朝に到着する時間帯に設定することで、国内各地からの乗り継ぎの利便性を高める狙いがある。シドニー以遠路線については、コードシェアを検討している。
国は2015年1月、豪州と日豪EPA(経済連携協定)を発効。ビジネス渡航が増加傾向にあり、二国間の関係が強化されると見られる。ANAは同路線の開設について、同社が就航していない「空白地帯」を埋める意味合いもあるとしている。
ANAの豪州路線は1987年11月、成田-シドニー線を直行便で運航開始。その後、往路をブリスベン経由、復路は成田直行便とし、1998年6月まで週6往復で運航していた。関空からは1994年11月、往路ブリスベン経由のシドニー便を運航開始。1999年3月まで週2往復で運航していた。運休したことで、豪州から撤退していた。
撤退後の1999年3月、スターアライアンスに加盟していたアンセット・オーストラリア航空(AAA/AN)が関空-シドニー線を往路ブリスベン経由で開設。1日1往復を運航し、ANAとコードシェアを実施していた。AAAは2001年に倒産した。
羽田-シドニー線は、カンタス航空(QFA/QF)が8月1日から1日1往復で運航を開始する。
運航スケジュール
NH879 羽田(22:10)→シドニー(翌日09:35)
NH880 シドニー(21:30)→羽田(翌日05:05)
関連リンク
全日本空輸
・ANA、成田-クアラルンプール再開へ 羽田-シドニー就航目指す(14年12月26日)
・カンタス航空、羽田-シドニー線を8月開設 747-400で(14年12月10日)