エアプサン(ABL/BX)は、韓国で感染が拡大しているMERS(中東呼吸器症候群)への対策として、機材の一斉消毒などを実施している。機内サービス時にはゴム手袋を着用するなど、拡大を防ぐ。
機体は2回に分けて消毒する。1次消毒は6月11日に終了。2次消毒は6月24日までに終了する。消毒剤はMERSコロナウィルス除去に有効な「MD-125」を使用した。
搭乗手続き時には、体調確認を実施。非接触式の体温計を常備し、利用客自身で体温を測れるようにした。
機内食や飲み物の提供時は、客室乗務員(CA)がゴム手袋を着用。機内の備品などもすべて消毒した。機内にはマスクや体温計、子ども用の解熱剤、消毒剤などを搭載した。
機内の空気は、コンプレッサーで高温圧縮し冷却した外気と、空気ろ過装置(ヘパフィルター)でろ過した空気を1対1で混合。各座席の上部から流入させ、下方から排出させる。空気は機内前方から後方へ循環せず、3分程度で空気をすべて入れ替える。
MERSは2012年、サウジアラビアで確認されたウイルス性呼吸器疾患で、発熱やせき、息切れなどの症状が見られる。WHO(世界保健機関)によると、患者の36%程度が死に至るという。
NHKなどによると、6月23日までに確認された患者数は175人。うち27人が死亡した。患者の多くは病院内で感染した。
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