エアライン, ボーイング, 機体, 空港 — 2015年6月20日 06:02 JST

LOTミコシュCEO「ポーランドからの訪日1.5倍増」 ワルシャワ-成田直行便開設で

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 ワルシャワ-成田線を2016年1月に開設するLOTポーランド航空(LOT/LO)。セバスティアン・ミコシュCEO(最高経営責任者)は、ポーランド本国での期待感について「盛り上がっている。直行便開設で、多くのポーランド人の訪日が見込まれる」とした。

「ワルシャワ-成田線は戦略上重要な路線」と話すミコシュCEO=6月19日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

 ミコシュCEOによると、訪日するポーランド人は年間で1万5000人。直行便開設後は1.5倍になると予測する。ポーランドでは日本のマンガや日本食、武道などの人気が高いという。

 日本からはビジネス利用30%、観光需要70%程度を見込む。観光需要について、大勢のグループだけでなく、母娘など小さなグループの利用が多くなると予測。行き先は「ポーランド国内に滞在するのがベスト」としながらも、「周辺国への乗り継ぎでも使ってほしい」とした。

 欧州からの訪日需要は、「ポーランド国内だけでなく、チェコやハンガリー、スカンジナビア諸国、ドイツなどの周辺国からの利用も期待している」とし、「ワルシャワ空港は小さな空港なので、乗り継ぎ時間も短く済む」と、利便性の高さをアピールした。

 ミコシュCEOは、日本から中欧・東欧へのアクセスが欠けていたと指摘。ワルシャワ-成田線は同社の戦略上、重要な路線になるとの認識を示した。

 航空連合・スターアライアンスに所属する同社は、全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェアについて、6月22日の週から両社で交渉を開始するという。まずはワルシャワ-成田線でのコードシェアが決定し次第、両国の国内線のコードシェアを交渉したいとする意向を示した。

 LO79便は成田に午前9時20分に到着。LO80便は成田を午前11時5分に出発する。同社では「LO79便とANAの国内線は多くの便で接続できるだろう。LO80便と接続できる国内線は少ないのではないか」と見ている。

 LOTは成田便のほか、アジアに3路線程度の開設を見込んでいる。「成田からはANAの国際線ともコードシェアを実施し、アジアに『大きな輪』を描きたい」とする構想も明らかにした。

 成田便には、日本語に長けたポーランド人客室乗務員(CA)を乗務させるという。ミコシュCEOは日本人CAの採用について「採用の準備をしている」とし、「履歴書を受け付けている。1日も早くデイリー(1日1往復)化して、たくさんの日本人を雇用したい」とした。

 ワルシャワ-成田線は成田発が11時間35分、ワルシャワ発が10時間20分かかる。同社の最長路線となる見込み。これまでの最長はワルシャワ-シカゴ線で10時間前後なのだという。

 同社は2013年、ポーランド政府から8億400万ズウォティ(約268億円)の公的支援を受けた。2015年12月31日までは人材や機材、コストを削減する事業再構築期間で、新路線などへの投資を制限されている。

 ワルシャワ-成田線は週3往復を運航予定。ワルシャワ発は日曜と水曜、金曜、成田発は月曜と木曜、土曜の週3往復を運航する。成田発は2016年1月14日からの予定で、機材はボーイング787-8型機(ビジネス18席、プレミアムエコノミー21席、エコノミー213席)で運航する。

 成田空港では、着陸料を最大1年間無料にする航空会社向けプロモーション「成田ハブ化促進インセンティブ」を実施している。航空会社や成田空港にとって未就航地の場合、割引率を加算するもので、LOTのワルシャワ便にも適用する。

運航スケジュール
LO79 ワルシャワ(15:00)→成田(翌日09:20)運航日:日水金
LO80 成田(11:05)→ワルシャワ(14:40)運航日:月木土

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