エアバス, エアライン, 機体 — 2015年5月30日 07:31 JST

A330-300の離陸重量増加型、デルタ航空へ初号機納入

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 エアバスは現地時間5月28日、最大離陸重量(MTOW)を242トンに増やしたA330-300型機の初号機(登録番号N822NW)を、仏トゥールーズの工場でデルタ航空(DAL/DL)へ引き渡した。

 DALがエアバス機を受領するのは、2008年のノースウェスト航空との合併後では初めて。2017年までに引き渡しが予定されている10機のA330-300のうち、最初の機体となった。主に太平洋路線と大西洋路線の長距離国際線に投入する。

デルタ航空へ引き渡された最大離陸重量242トン型A330-300の初号機=15年5月 PHOTO: P.Pigeyre, Master Films/Airbus

デルタ航空のバスティアン社長=5月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 トゥールーズを訪れたDALのエドワード・バスティアン社長は、「新しいA330の導入は、顧客満足度を向上させつつ、運航の信頼性を高める、従来からの当社の戦略に基づくものだ」と語った。

 DALは、ボーイング747-400型機や767-300ERの後継機として、2014年11月にA350-900とA330-900neoを25機ずつ発注している。A350は2017年から、A330neoは2019年から受領する予定。

 今回引き渡されたA330-300の242トン型は、最大離陸重量の増加と空力性能の改善、燃料積載量の増加により、最大15時間のフライト、既存路線でのペイロード(有償搭載量)増加を実現。航続距離は既存の最大離陸重量235トンの機体よりも、約926キロメートル(500海里)延びる。これにより、欧州と東南アジアを結ぶ路線で、直行便を運航出来るようになる。

トゥールーズ工場に駐機中の最大離陸重量242トン型A330-300の初号機=5月28日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 東京からの直行便の飛行時間は、ロンドンやパリ、ニューヨーク、ボストンなどが約13時間で、ニューヨークから東京へ向かう際は約14時間かかる。

 エアバスでは、A330-200の242トン型も今後、型式証明を取得する予定。離陸重量増加型の機体構造は、現在開発を進めているA330のエンジン換装型「A330neo」のベースとなる。

 DAL向け初号機のエンジンは、GE製CF6-80E1。エアバスは今後、242トン型のエンジンとして、プラット・アンド・ホイットニー製PW4000と、ロールス・ロイス製トレント700も選定できるようにする。

デルタ航空へ引き渡された最大離陸重量242トン型A330-300の初号機=15年4月 PHOTO: A. Doumenjou, Master Films/Airbus

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Airbus
エアバス・ジャパン

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