エアバスは現地時間5月19日、CFMインターナショナル製新型エンジン「LEAP-1A」を搭載したA320neoの初号機(登録番号F-WNEW)が初飛行に成功したと発表した。
初飛行時間は4時間25分。飛行試験の間、最大高度3万9000フィート(約1万1887メートル)までフライト・エンベロープ(飛行包絡線)を実証し、エンジンスピードやシステムの動作を試験した。
A320neoは、A320の派生型で新型エンジンを搭載。エンジンはLEAP-1Aと米プラット&ホイットニー製PW1100G-JMの2種類から選択できる。2014年9月25日にはLEAP-1Aに先駆け、PW1100G-JMを搭載した機体が初飛行している。
A320neoファミリーは、A319neo(160座席)とA320neo(189座席)、A321neo(240座席)の3機種で構成。新型エンジンのほか、翼端に大型ウイングチップ「シャークレット」を取り付け、客室も改良。2020年までにA320従来型(A320ceo)と比較して、1座席あたり燃費を20%向上させる。
A320neoは、2014年9月の初飛行から合計約130回、400時間以上の飛行試験を実施している。A320neoファミリーの中では、PW1100G-JMを搭載したA320neoが最初に型式証明を取得し、2015年10月-12月(第4四半期)に初号機がカタール航空(QTR/QR)へ引き渡される予定。
CFMは仏スネクマと米GEの合弁で1974年設立。A320ファミリーに搭載する「CFM56-5B」や、ボーイング737NG(次世代737)向け「CFM56-7B」などを製造している。
LEAPシリーズは単通路旅客機向け次世代エンジンで、A320neoファミリー向けのLEAP-1Aのほか、ボーイング 737 MAXに独占供給するLEAP-1B、中国COMAC C919に独占供給するLEAP-1Cの3モデルがある。737 MAX向けのLEAP-1Bは、GEが所有する飛行試験用747を使用して、4月から飛行試験を開始した。
関連リンク
A320neo takes to the skies with LEAP- 1A engines(動画)
Airbus
エアバス・ジャパン
CFM International
・ボーイング、737 MAXエンジンの試験開始(15年5月8日)
・エアバス、A320neoの初飛行成功(14年9月26日)
・エアバス、A320neoのビジネスジェット投入 英社から受注(15年5月20日)