中部空港(セントレア)に完成した飛行検査センターの格納庫で5月16日、国土交通省航空局(JCAB)は落成・移転記念式典を開催した。
全国の空港に設置されたILS(計器着陸装置)や管制システム、航空灯火などが正常に機能しているかを、実際に飛行して検査する飛行検査機の新拠点。現在JCABが保有する7機の飛行検査機は従来の羽田空港に替わり、24時間運用で発着の制約が少ない中部空港から、空の安全を守る。
式典では、格納庫内にガルフストリームIVを1機(登録番号JA002G)とボンバルディアDHC-8-300(Q300、JA007G)が展示され、テープカット後に格納庫の扉が開くと、屋外に駐機されたボンバルディアBD-700(JA005G)と2機のサーブ2000(JA003G、JA004G)が姿を現した。
Q300は機内も公開。飛行検査官が検査機器を操作し、ILSを検査する際の画面をデモンストレーションした。
7機のうち機齢がもっとも若いQ300は、2006年12月に最後の飛行検査を終えて退役した日本航空機製造YS-11の後継機で、同年同月に引き渡された。離島のように滑走路長が短い空港や、ジェット機の乗り入れを禁じている空港、低中高度での検査などに用いられる。
機体前方には、1列4席のシートが2列置かれ、8人が座れる。このうち、左側前方席の前には大型テーブルが用意されている。その後ろには、マニュアル類などを収めた本棚が設けられた席が2席、飛行検査機器が設置された席が2席となっている。また、前方左舷の出入口付近には、ジャンプシートが1席あり、コックピットを除くと13人が乗れる。機体下部にはカメラが収められ、映像による確認も行える。
飛行検査機器が置かれた席の前にある本棚は、シャッターを開けると検査用のモニターが現れそうな雰囲気を醸し出していた。JCABの担当者は「秘密の機器が出てきそうに見えます? ほかの機体では後方にあった本棚を置くスペースがないので、この機体はマニュアルをここに置くことにしたんですよ」と説明する。
JCABの担当者らは、2001年の9.11同時多発テロ以降、飛行検査機を空港のイベントで展示する際、機内の一般公開が難しくなったと残念がっていた。
本写真特集では、24枚の写真でQ300の機内を紹介する。
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