ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)をはじめとするルフトハンザグループは現地時間3月27日、新たなコックピットの使用手順を導入すると発表した。新使用手順では、乗員2人の常駐を義務付けるとしている。
3月24日に起きたグループのLCC(低コスト航空会社)、ジャーマンウイングス(GWI/4U)墜落事故によるもの。グループ内の旅客便運航会社やドイツ連邦航空局(LBA)、ドイツ航空協会(BDL)と協議し、早期の導入を目指す。
安全体制も改善する。グループ内各社の「セーフティー・パイロット」に加え、「グループ・セーフティー・パイロット」を新設。DLHのウェルナー・マース機長が就任し、同社のセーフティー・パイロットと兼任する。マース機長は同グループのカーステン・シュポア会長兼CEO(最高経営責任者)に直接報告できる権限を持つこととなる。
FAA(米国連邦航空局)は最低2人の乗員がコックピット内に常駐することを定めている。最低1人のパイロットに加えて、パイロットか客室乗務員がもう1人コックピット内にいなければならない。
日本の航空会社でも、コックピットに2人残るよう規定を定めている会社もある。このうちスカイマーク(SKY/BC)では、パイロットが1人離席する場合は客室乗務員がコックピットに入り、2人体制を維持しているという。
今回の事故を契機に、海外の航空会社では規定を見直す動きが出ている。日本でもコックピット内に残る人数について、見直す機運が高まりそうだ。JCABの航空事業安全室では「各国の対応を調査中」としており、情報収集を進めながら対応を検討していくという。
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Lufthansa Group
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