現地時間3月24日に起きたルフトハンザ・グループのLCC(低コスト航空会社)、ジャーマンウイングス(GWI/4U)の4U9525便(エアバスA320型機、登録番号D-AIPX)墜落事故で、現地メディアは副操縦士がコックピットで1人になった際、故意に墜落させた疑いを報じている。
旅客機を運航する際、最低2人の運航乗務員(パイロット)が必要。トイレなどで1人が離席する場合、国土交通省の運航規程審査要領では、最低1人のパイロットがコックピットに残り、酸素マスクを装着することなどを定めている。全日本空輸(ANA/NH)や日本航空(JAL/JL、9201)など、日本の航空各社はこれに基づいてオペレーションマニュアルを作成し、航空局(JCAB)の承認を得て運航している。
一方、FAA(米国連邦航空局)は最低2人の乗員がコックピット内に常駐することを定めている。最低1人のパイロットに加えて、パイロットか客室乗務員がもう1人コックピット内にいなければならない。
日本の航空会社でも、コックピットに2人残るよう規定を定めている会社もある。このうちスカイマーク(SKY/BC)では、パイロットが1人離席する場合は客室乗務員がコックピットに入り、2人体制を維持しているという。
今回の事故を契機に、海外の航空会社では規定を見直す動きが出ている。日本でもコックピット内に残る人数について、見直す機運が高まりそうだ。JCABの航空事業安全室では「各国の対応を調査中」としており、情報収集を進めながら対応を検討していくという。
関連リンク
国土交通省
German Wings
ルフトハンザ ドイツ航空
・ルフトハンザ、墜落事故関係者に臨時便 マルセイユ行き(15年3月26日)
・ジャーマンウイングスのA320、仏南東部で墜落(15年3月24日)