4月8日に開業する成田空港のLCC(低コスト航空会社)用第3旅客ターミナル。延床面積は約6万6000平方メートルで、保安検査場や国際線用のCIQ(税関・出入国管理・検疫)を備える本館と、国内線が発着するサテライト、両館を結ぶ高さ15メートルの連絡橋で構成される。
開業時はジェットスター・ジャパン(JJP/GK)とジェットスター航空(JST/JQ)、バニラエア(VNL/JW)、春秋航空日本(SJO/IJ)、チェジュ航空(JJA/7C)の5社が乗り入れ、初年度は年間550万人の利用を見込む。
ターミナル内は、わかりやすさを重視。床は陸上競技のトラックをイメージしたデザインを取り入れ、出発動線は青いライン、到着は赤いラインで示した。チェックインカウンターは航空会社ごとに設け、同じ会社で国際線と国内線の区別なくチェックインできるようにした。
商業施設は免税店やフードコート、コンビニなど26店舗が入り、国内外の利用者を出迎える。このうち、フードコートや一部店舗は保安検査場の手前にあり、LCCに乗らない人も利用できる。
LCC各社がブランドショップ
本館は出発コンコースなど、第2ターミナルの一部を転用しつつ、フードコートや免税店エリアを新設。フードコートは広さ680平方メートル、約450席と国内空港最大で、空港初出店となる「宮武讃岐うどん」や長崎ちゃんぽんの「リンガーハット」、成田空港初出店のハンバーガーショップ「フレッシュネスバーガー」、立ち食い寿司「TATSU SUSHI」など、7店舗が出店する。外国人にも人気がある麺類や寿司を重視し、早朝4時から営業する。
テーブルとイスは無垢材を使用し、ソファベンチも設ける。無印良品のアドバイザーを務めるプロダクトデザイナー深澤直人氏がこれらを監修する。食事に加えて、フードコートは休憩スペースとしても利用できる。
物販店はコンビニ「ローソン」やVNLの売店「V store」、SJOの売店など8店舗や、みずほ銀行の外貨両替店などが入る。ローソンは24時間営業する。
V storeはVNLのオリジナルグッズを全品揃える。SJOはフードコート前に「Spring Shop(春)」、搭乗待合室に「Spring Shop(秋)」を展開。「春」は就航地の香川や広島、佐賀の名品のうち、関東地方では入手できないものを揃える。「秋」はおにぎりやサンドイッチを用意するほか、国際線の乗客向けに家電製品も扱う。
フードコートや多くの物販店は保安検査場の手前にあるため、LCCに搭乗しない人や到着客も利用できる構造になっている。
本館3階の出国手続き後の免税エリアには、成田空港最大の免税店「Fa-So-La DUTY FREE」や、日本の電化製品を扱う「Fa-So-La SOUVENIR AKIHABARA」など4店舗とカフェを設置。出国手続きを終えてから、搭乗までのルートに沿って全店舗を並べる。
サテライト施設の2階搭乗ゲート付近には、JJPの売店「ジェットスターショップ」とVNLの自販機コーナー「V store Vending」を設けた。ジェットスターショップは同グループ初のブランドショップで、オープン記念の制服は文化服装学院の学生がデザインした。オリジナルグッズや飲み物、軽食、土産物を扱う。
V store Vendingは自販機だけではなく「ガチャガチャ」も置き、アジアから訪れた国内線利用者をターゲットとしている。
また、ターミナル内のトイレには、温水洗浄便座「ウォシュレット」を設置した。
連絡橋に展望ガラス
LCCの主力である小型機のエアバスA320型機やボーイング737型機の場合、国際線用の本館側に5機、国内線用のサテライト側に4機の計9機を駐機できる。飛行機への搭乗と降機には搭乗橋(PBB)を使わず、乗客は徒歩で移動する。
9つある駐機場(エプロン)には、ターミナルと飛行機の間に、トンネルのような屋根付き通路「エプロンルーフ」を設置した。雨に濡れずに乗降できるほか、記念写真を撮る乗客などで、定時運航に支障が出ないようにする。
また、本館とサテライトを結ぶ連絡橋には、3カ所に展望ガラスを設置。高さ15メートルから空港内を行き交う航空機を写真に収められるようにした。
一方、最寄り駅のある第2ターミナルとLCCターミナルは500メートル離れており、徒歩か連絡バスでの移動となる。LCCターミナル内の床は出発動線を青いライン、到着は赤いラインで示すことでわかりやすくしているが、両ターミナルを結ぶ連絡通路も、同じ表示で利用者を誘導する。
本写真特集では、LCCターミナル内を写真で紹介する。
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