エアバスは現地時間3月9日、デルタ航空(DAL/DL)のA330-300型機を仏トゥールーズでロールアウト(完成披露)したと発表した。同機は最大離陸重量(MTOW)を242トンに引き上げたタイプで、DALはローンチカスタマーとなる。
DAL向け同型機のエンジンは、GEアビエーション製CF6-80E1を搭載する。最終組立は2014年11月に開始。今年1月には初飛行に成功していた。
MTOWを引き上げたタイプはA330従来型(A330ceo)のオプションとして設定するもの。最大離陸重量と燃料積載量の増加で、長距離路線でペイロード(有償搭載量)を増やすことができ、燃費を最大2%改善する。次世代中型機A350 XWBで開発された技術を取り入れて主翼の設計を一部変更。エンジンも強化することで燃費効率が向上するという。
242トンタイプのA330-300の航続距離は、既存の最大離陸重量235トンの機体よりも約926キロメートル(500海里)延び、A330-200は同238トンの既存機よりも648.2キロメートル(約350海里)延びる。242トンタイプのA330-300は最大13時間、同A330-200は同15時間それぞれ飛行可能になる。
DALは現在、同オプションを設定したA330-300を10機発注。今年4-6月期(第2四半期)に引き渡される見通し。
・エアバス、A330離陸重量増加型が初飛行(15年1月14日)
・エアバス、A330離陸重量増加型の最終組立開始(14年11月7日)
・デルタ航空、A350とA330neoを25機ずつ発注 747など後継(14年11月21日)