3月1日で、就航3周年を迎えたピーチ・アビエーション(APJ/MM)。全3回となる井上慎一CEO(最高経営責任者)への単独インタビュー最終回は、これからのピーチを作り上げていく上で必要となる人材や、同社の今後について。
井上CEOは、LCC(低コスト航空会社)であるピーチに、どのような人材を求めているのだろうか。そして、4年目のピーチはどこへ向かうのだろうか。
*本格化する首都圏乗り入れ計画や機材調達、LCCの将来像を取り上げた中編はこちら。
*ピーチを巡る変化や第2拠点である那覇空港の課題に触れた上編はこちら。
─ 記事の概要 ─
・努力を怠れば水底に沈む
・ピーチのためではなく、自分のバリュー上げろ
・運賃でワクワクしない
努力を怠れば水底に沈む
──世間では、国内LCCの勝ち組と言われている。
井上CEO:私も社員も、誰一人勝ったとは思っていない。累積損失を一掃して、はじめてスタート地点に立つと考えている。まだマイナス、水面下にいる。早く水面に達したいという気持ちだ。
ここで努力を怠ったら、水底に沈んでいく。(航空業界は)そういう世界だ。浮かれてはいない。
──井上CEOの出身母体であり、ピーチに出資しているANAとの戦略の違いは。
井上CEO:ANAとは真逆を行く(笑)。ANAが西に行くと言ったら、東に行く。社員にもANAや日本航空(JAL/JL、9201)がやるようなことは、「最初から考えないでよろしい」と言っている。
それよりも、アップルやグーグルがやっていることを、ピーチとしてどうやれるかを考えている。
──就航から3年となると、すでに結果を出したピーチの姿を見て入社する人もいるのではないか。人材面ではどのようなことを考えているか。
井上CEO:価値観の(理解の)深度にバラツキがある。最初からいる人は深く、最近入社した人は追いついていない。だから私は、社内だろうと飲み会だろうと、すりあわせをしていくよう、心掛けている。
例えば、新路線就航のイベントに連れ出している。記者からどういう質問が出るか、私がどう答えるかを見てもらうだけでも、効果はある。
シンガポールで開かれたLCCカンファレンスには、海外の代理店を連れて行った。どこのLCCのCEOの講演が盛り上がるのか、しらけるのかを自分で判断して欲しいからだ。
いろいろなCEOの講演を聴いて会場の雰囲気を感じ取っていれば、正しいものがわかる。今回はピーチの正しさを理解してもらえた。
ピーチのためではなく、自分のバリュー上げろ
──採用面では変化があったか。
井上CEO:パッションのない人は採っていない。社員にパッションがあるので、
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