ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は2月21日、那覇-香港線を開設した。初便の香港行きMM965便(エアバスA320型機、登録番号JA803P)は、午後3時22分に乗客127人(うち幼児3人)を乗せて出発した。
那覇-香港線は7路線目の国際線。那覇発着路線では4番目で、国際線としては2013年9月就航の台北線に続き2番目の路線となる。同路線就航により、APJの路線数は国際線7路線、国内線10路線の計17路線になった。
日本の航空会社が那覇-香港間の定期旅客便を運航するのは、日本航空(JAL/JL、9201)が2003年3月31日の運航を最後に運休して以来12年ぶりで、LCC(低コスト航空会社)が就航するのは初めて。
運航スケジュールは、冬ダイヤ最終日の3月28日までは週4往復で、月曜と水曜、土曜、日曜に運航。夏ダイヤ期間の3月29日から10月24日までは、月曜と金曜、土曜の週3往復運航する。運賃は片道7180円からで、燃油サーチャージなし。
香港発初便のMM964便(A320、JA801P)は、乗客168人を乗せて午後4時5分に到着。同社に33.3%出資する大株主で、香港の投資会社ファースト・イースタン・インベストメント・グループ会長の諸立力(ヴィクター・チュー)氏も、同便で来日した。
APJは2014年7月、那覇空港を第2拠点(ハブ)化。井上慎一CEO(最高経営責任者)は21日、Aviation Wireとの単独インタビューで沖縄路線の現状について、「予想以上にインバウンド(訪日需要)がすごい。(外国人から見て)沖縄が魅力的だということが、はっきりした」と期待感を示した。
日本と香港の販売比率については、「現在は便によって香港が多いが、旅客構成比で半々に持っていきたい」と述べた。
那覇からの国際線新路線は、2015年度に計画しているという。井上CEOは「那覇からホーチミンやハノイ、バンコク、クアラルンプール、シンガポールなどに就航したい」と述べ、片道約4時間以内で運航できる東南アジアの都市への国際線を拡大する考えを語った。
*井上CEOへのインタビューはこちら。
成田路線拡大や採用方針をはじめ、今後の戦略に迫ります。
運航スケジュール
3月28日まで(週4往復)
那覇→香港
MM965 那覇(16:45)→香港(18:30)運航日:月
MM965 那覇(15:30)→香港(17:15)運航日:水
MM965 那覇(15:25)→香港(17:10)運航日:土
MM965 那覇(13:05)→香港(14:50)運航日:日
香港→那覇
MM964 香港(12:35)→那覇(15:50)運航日:月水土日
3月29日から10月24日まで(週3往復)
那覇→香港
MM965 那覇(13:40)→香港(15:05)運航日:月金
MM965 那覇(13:25)→香港(14:50)運航日:土
香港→那覇
MM964 香港(12:30)→那覇(16:00)運航日:月水土
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