民事再生法適用を申請したスカイマーク(SKY/BC、9204)は2月5日、投資ファンドのインテグラルと再生支援基本契約を締結したと発表した。
SKYはインテグラルから最大90億円のつなぎ融資を受け、羽田空港などで滞納している空港施設利用料30億円の支払いなどに充てる。また、インテグラル側は4人のスタッフをSKYの本社に派遣済みで、5月29日までに東京地裁へ提出する再生計画案の策定などを支援していく。
インテグラルはつなぎ融資する資金について、将来的に株式へ振り替える「デット・エクイティ・スワップ(債務の株式化)」を実施。SKYの株主として経営に参画していく方針で、インテグラルの佐山展生代表は「右から左といった、短期的なものではなく全力で取り組む」と語った。
SKYの有森正和社長は、インテグラルに支援を打診した理由について、「交通インフラに理解があり、SKYの強みと弱みや成長の形を理解いただけた。十分な資金を提供していただける」と説明した。
スポンサー企業については、佐山代表は「業種を問わず広く募りたい」と述べた。また、SKYがこれまでこだわってきた大手2社と距離を置く第三極としての立ち位置については「第三極に強くこだわらない」と語り、「1年後には右肩上がりの安定飛行に入っていないといけない」として、再生を最優先する考えを示した。
日本航空(JAL/JL、9201)や全日本空輸(ANA/NH)とのコードシェアについては、「メリットがあるので前向きに考えたい」(佐山代表)と述べた。
SKYは運航コスト削減のため、エアバスA330-300型機(271席)の運航を1月末で停止。現在はボーイング737-800型機(177席)に統一しており、2月に入ってからの羽田-福岡線の搭乗率は「9割以上」(有森社長)と述べ、機種の一本化の効果が出ていることを強調した。
SKYの井手隆司会長はA330について、現時点で運航は停止したものの、リース会社には返却していないと語った。
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