三菱航空機は1月13日、4-6月期の初飛行に向けて開発を進めているリージョナルジェット機「MRJ」のエンジンの試験運転を初めて実施したと発表した。初飛行に向け、各種試験を本格化させる。(エンジン試運転の写真はこちら)
飛行試験初号機に搭載したエンジンは、米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製のギヤード・ターボファン・エンジン「PurePower PW1200G」。右舷エンジンを初めて運転し、動力系統や油圧、燃料、空調、電気系統などの各種システムが作動したことを確認した。試験運転は県営名古屋空港のエプロン(駐機場)で実施した。
また、三菱重工業(7011)の名古屋航空宇宙システム製作所(名航)小牧南工場に隣接する技術試験場では、全機静強度試験機の主翼上曲げ試験を、2014年12月25日に実施。機体の強度が必要な基準を満たしているかを検証した。
MRJは2014年10月18日、88席仕様の標準型MRJ90がロールアウト(完成披露)。型式証明の取得は2017年上期を予定している。ローンチカスタマーとなる全日本空輸(ANA/NH)への初号機引き渡しは、2017年4-6月期となる見通し。
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