全日本空輸(ANA/NH)やルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)が12月15日、国際線エコノミークラスの無料受託手荷物について、制限を緩和する方針を打ち出した。2015年1月8日発券分の航空券から、無料で預かる手荷物の個数を従来の1個から2個までに変更する。
しかし、以前はANAも無料手荷物は2個までだった。競合の日本航空(JAL/JL、9201)も2個だ。なぜANAは一度1個になり、再び2個に戻すのだろうか。
JVでルール共通化
ANAの国際線エコノミークラスは、IATA(国際航空運送協会)のルール自由化により、航空会社ごとに手荷物ルールを設定できるようになった2011年の4月1日搭乗分から、手荷物は2個までとしていた。自由化前は米国路線が個数制、欧州やアジアなど米国以外の路線が重量制と、路線により異なっていた。
米国路線の場合、手荷物1個あたりの3辺の和が158センチメートル以下で、重さ23キログラムまでのものが2個までで、米国以外は重さ20キログラムまでだった。これが全路線で個数制に統一されたのだ。統一後は1個あたりのサイズは3辺の和が203センチメートル以下、重量は23キログラム以下となった。
そして、無料手荷物が1個に減るのが2013年6月1日発券分からの改定。減った理由のひとつに、ANAと海外航空会社による共同事業(JV)が関係している。コードシェア(共同運航)よりも深い部分での提携がJVだ。
ANAは2011年からユナイテッド航空(UAL/UA)やルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)と、それぞれJVをスタートし、運賃の共通化や運航スケジュールの調整などを進めていた。JVによる利用者側のメリットとして、乗継ぎ利便性の向上がある。
しかし、無料手荷物の個数については
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