エアバス, エアライン, 機体, 解説・コラム — 2014年11月19日 23:35 JST

鳥の羽に近い翼を持つ最新鋭機 写真特集・羽田に舞い降りたエアバスA350

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 エアバスの最新鋭旅客機A350 XWBが11月19日午後、羽田空港に到着した。日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として2019年から導入する機体で、今回はアジアを歴訪するデモ飛行ツアーの一環として、初めて日本にやってきた。(20日に行われた試乗会の記事はこちら

羽田に到着したエアバスA350 XWBの翼端=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 到着したのは標準型となるA350-900の飛行試験5号機(MSN5、登録番号F-WWYB)で、5機ある飛行試験機のうち、客室を装備した2機目の機体。座席数はビジネスクラスが横1列4席で42席、エコノミークラスが横1列9席で223席の合計265席で、運航はエアバスのパイロットが担当する。

 デモツアーは17日から28日までの11日間で、韓国のソウル、羽田、ベトナムのハノイ、タイのバンコク、マレーシアのクアラルンプールを訪問後、仏トゥールーズへ戻る。日本で立ち寄るのは羽田のみ。羽田にはソウルの金浦空港から到着した。日本滞在最終日の21日はハノイへ向かう。

 JALは2013年10月、777の後継機としてA350-900を18機、長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注。このほかにオプション(仮発注)で25機を購入する最大56機の契約を締結した。運航開始は2019年を予定しており、現在保有する777を6年程度で置き換える。旧日本エアシステム(JAS)が合併前に導入し退役済みのA300を除くと、JALがエアバス機を発注するのは初めて。

 A350は3機種で構成。座席数はメーカー標準仕様で短胴型のA350-800が276席、A350-900が315席、A350-1000が369席で、エンジンは英ロールス・ロイス社製トレントXWBを搭載し、燃費を25%改善する。

 胴体は53%がカーボンファイバー、14%がチタンと軽量化を進めている。フラップの出し方も従来と異なり、鳥の羽に近い形状を取り入れて空力特性を改善している。客室内は高度6000フィート(1829メートル)以下の状態を一定に保て、快適性を向上させた。

 客室幅は5.61メートルで、777の客室幅5.86メートルとほぼ同じ。航続距離も、JALが長距離国際線で使用している777-300ERの1万4490キロメートルに対して、A350-1000は1万5600キロメートルと同水準になっている。ローンチカスタマーであるカタール航空(QTR/QR)には、2014年内に初号機の引き渡しを予定している。

 競合のボーイングは777の後継機として、777Xを開発中。2020年から初号機の引き渡しを始める予定だ。エアバスでは「777Xはベースとなる777が20年以上前の古い飛行機。一方、A350は胴体や主翼、エンジン、素材と、すべての面で新しいものを取り入れている」と、優れている点を説明する。

 20日には、機内の内覧会が開かれる。

*写真は20枚(着陸後の様子はログイン後にご覧いただけます)。

マーシャラーの誘導で停止するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に進入するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に進入するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWBを見守るJALの地上係員=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWBを見守るJALの整備士と地上係員=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWBを見守るJAL社員=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田に着陸するエアバスA350 XWB=11月19日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire


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