エアバスの旅客機A350 XWBが11月19日午後、羽田空港に到着した。アジアを歴訪するデモ飛行ツアーの一環で、A350が日本に飛来するのは初めて。日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として、2019年から導入する。(写真特集はこちら)
到着したのは標準型となるA350-900の飛行試験5号機(MSN5、登録番号F-WWYB)で、5機ある飛行試験機のうち、客室を装備した2機目の機体。座席数はビジネスクラスが横1列4席で42席、エコノミークラスが横1列9席で223席の合計265席で、運航はエアバスのパイロットが担当する。ソウルの金浦空港を出発した同機は、羽田には午後3時25分に着陸し、同33分に到着した。
デモツアーは17日から28日までの11日間で、ソウルと羽田、ハノイ、バンコク、クアラルンプールを訪問後、仏トゥールーズへ戻る。日本で立ち寄るのは羽田のみで、21日までを予定している。羽田では、JALの格納庫で関係者に公開する。
JALは2013年10月、777の後継機としてA350-900を18機、長胴型のA350-1000を13機の計31機を確定発注。このほかにオプション(仮発注)で25機を購入する最大56機の契約を締結した。運航開始は2019年を予定しており、現在保有する777を6年程度で置き換える。旧日本エアシステム(JAS)が合併前に導入し退役済みのA300を除くと、JALがエアバス機を発注するのは初めて。
A350は3機種で構成。座席数はメーカー標準仕様で短胴型のA350-800が276席、A350-900が315席、A350-1000が369席で、エンジンは英ロールス・ロイス社製トレントXWBを搭載し、燃費を25%改善する。
客室幅は5.61メートルで、777の客室幅5.86メートルとほぼ同じ。航続距離も、JALが長距離国際線で使用している777-300ERの1万4490キロメートルに対して、A350-1000は1万5600キロメートルと同水準になっている。
A350 XWBはこれまでに世界の顧客から750機の確定受注を獲得しているが、アジア太平洋地域からの受注は244機で、約3分の1を占める。また、ローンチカスタマーであるカタール航空(QTR/QR)には、年内に初号機の引き渡しを予定している。
写真特集・エアバスA350 XWB
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【お知らせ】
写真を計7枚に追加しました。(2014年11月19日 17:28 JST)