ボーイングは現地時間11月17日、飛行中の環境性能を高める「ボーイング・エコ・デモンストレーター・プログラム」の飛行実験を787-8型機で開始したと発表した。燃費向上などを目的にしたもので、25種類以上の新技術をテストする。
飛行試験4号機のZA004で実施するもので、騒音低減や燃料の効率性向上、機体重量の低減、翼への氷付着を減少させるコーティング技術などを実験。温室効果ガスは日本航空(JAL/JL、9201)などと共同で、乱気流に関するリポートはデルタ航空(DAL/DL)と共同で作成する。このほか着陸時に最適化して燃料使用量を削減するシステムなどをテストする。
ボーイング・エコ・デモンストレーター・プログラムはFAA(米国連邦航空局)やNASA(米国航空宇宙局)などと連携し、環境性能向上を目的に実施。日本の企業や団体ではJALのほか気象庁気象研究所、国立環境研究所、パナソニック(6752)、航空機内装品大手のジャムコ(7408)などが参画している。
2012年、アメリカン航空(AAL/AA)の737-800で、737 MAXに搭載する新型ウィングレット「ATウイングレット(アドバンスト・テクノロジー・ウイングレット)」など15種類の技術をテストした。2015年には757を使用して、英TUIトラベルグループ、NASAと共同で実施する予定。
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ecoDemonstrator Program(Boeing)
ボーイング・ジャパン
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