1994年の開港から20周年を迎えた関西空港で9月4日、国際線出発ロビーで関空の「成人式」が開催された。晴れ着姿の京都大学の女子大生ら8人が、出発客に和歌山名産の梅酒を振る舞った。
出国後の免税店エリアには、ロッテの免税店など4店舗が新たにオープンし、1店舗が移転。多くの出発客で賑わった。第1ターミナルビルの大規模改修の一環で、2015年3月末の完成を目指す。同ビルの全面改修は、開港以来初めて。改修により、免税エリアの店舗面積は1.4倍になる。
新関西国際空港会社の安藤圭一社長は「関空は成長トレンドの入口に入った。こういった時期に20歳を迎えるのは感慨深い。20年間は平坦な歴史ではなく、苦難の歴史でもあった。20周年を機に、関空・伊丹の運営権売却というコンセッションもあり、来年度からは国の補給金もいただかない。経営の自立を図る年でもある」と語った。
今後の航空会社誘致に向けては、「関空のポテンシャルが実現できる時期が来た。LCCを中心に人の動き、物の動きがボーダレスになってきており、アジアが大きく成長しようとしている」と述べた上、「4000メートル級滑走路を2本持つ24時間空港で、第3ターミナルが出来ても150ヘクタールもの敷地を残している空港は、羽田や成田だけではなく、アジアでもない」とポテンシャルの高さを強調。コンセッションによる民営化が、起爆剤になるとの考えを示した。
梅酒を配った京都大学の学生団体、京都着物企画の岡村咲樹代表(20)は、「関西に住んでいるので、海外旅行は必ず関空を利用します」と笑顔で答えた。
到着ロビーでは、マンガのキャラクターなどに扮したコスプレイヤーが集まり、到着した外国人客らに20周年記念ステッカーを配布。空港を訪れた親子連れも記念写真に収まっていたが、中には泣き出してしまう子供もいた。
*免税店エリアの記事はこちら。
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