全日本空輸(ANA/NH)が、東京と名古屋を結ぶ路線を32年ぶりに復活させる。冬ダイヤが始まる10月26日から1日1往復で運航する、羽田-中部(セントレア)線だ。
ライバルの日本航空(JAL/JL、9201)は、2013年3月31日から同路線を運航しており、今年の3月30日からは1日2往復に増便している。
新幹線と飛行機の利用は、所要時間が4時間以上で飛行機が上回る傾向がある。「4時間の壁」と言われるものだ。なぜ航空会社は、1時間で着く東京-名古屋間を運航するのだろうか。
不定期で航空業界の素朴な疑問を考える「シリーズ・航空業界素朴な疑問」。第1回は、羽田-中部線就航を取り上げる。
セントレアには課題も
なぜ1時間で着く路線を今さら飛ばすのか。JALもANAも、東京-名古屋間の乗客を見込んでいる訳ではない。名古屋を中心とした中部圏の旅客を羽田まで運び、そこから国際線へ乗り継ぐ「内際乗継ぎ」を想定している。羽田-中部線も、こうした乗継ぎ利用を想定した路線のひとつだ。同様に成田発着の国内線も、内際乗継ぎを主目的として運航している。
10月から運航するANAの場合、機材はボーイング737-800型機。主に167席仕様(プレミアム8席、普通席159席)の機体で運航する。
片道の普通運賃は2万900円で、割引運賃は
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