日本航空(JAL/JL、9201)は8月25日、羽田-奄美大島線など本州や九州と奄美群島を結ぶ7路線について、割引運賃を値下げすると発表した。鹿児島県の奄美群島航空・航路運賃軽減協議会が実施する「奄美群島交流需要喚起対策特別事業」の補助金によるもので、冬ダイヤが始まる10月26日搭乗分から適用する。羽田-奄美大島線は約2割から4割値下げし、もっとも安い割引運賃は片道1万6300円で、普通運賃より68.5%安い。早期購入の割引運賃を2万円以下に抑えることで、LCC(低コスト航空会社)に対抗する。
対象路線は羽田-奄美大島線のほか、伊丹-奄美大島線、福岡-奄美大島線、鹿児島と喜界島、徳之島、沖永良部、与論を結ぶ各路線。割引運賃のうち、「特便割引7」「先得割引」「スーパー先得」が対象となる。羽田-奄美大島線で値下げ幅が最も大きいのは、搭乗28日前までの予約となる先得割引Aの43.7%。
羽田-奄美大島の片道運賃を夏ダイヤ最終日となる10月25日と比べると、普通運賃5万2090円が10月26日からは5万1800円(繁忙期は5万4300円)に値下げ。割引運賃は、予約期限が搭乗7日前の特便割引7が7390円(20.5%)値下げとなる2万8700円で、同28日前の先得割引Aが1万4190円(43.7%)値下げの1万8300円(金・土曜は2万300円)、同45日前の先得割引Bが1万2790円(42.5%)値下げの1万7300円(金・土曜は1万9300円)、同55日前のスーパー先得が5690円(25.9%)値下げの1万6300円(金・土曜は1万8300円)となっている。
また、JALグループの日本エアコミューター(JAC/JC)が運航する鹿児島と喜界島、徳之島、沖永良部、与論を結ぶ各路線については、社会実験を目的とした割引運賃の設定を予定している。
東京と奄美大島を結ぶ路線としては、ANAホールディングス(9202)傘下のLCCであるバニラエア(VNL/JW)が、7月1日に成田-奄美大島線を1日1往復で開設。片道運賃は5500円からで、10月26日の運賃は7500円(8月26日午前3時現在)からとなっている。
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