ボーイングは現地時間7月14日、737 MAX 8に200席仕様を追加すると発表した。1席あたりの運航コストを下げることで、LCC(低コスト航空会社)に売り込みを図る。
737 MAX 8のメーカー標準座席数は、既存の737-800と同様に2クラス162席、1クラス189席。1クラス時に最大200席となる新仕様では、座席数を約6%増やすことで燃油費が高騰する中での運航コスト削減につなげる。
737-900ERの後継となる737 MAX 9の座席数は、737-900ERと同じく2クラス180席、1クラス220席。競合するエアバスは、A320neoが1クラス180席、A321neoは1クラス220席となっており、これをそれぞれ189席と240席に増やす仕様の提案を始めている。
ボーイング民間航空機部門のレイ・コナー社長は、英国で開催中のファンボロー航空ショーで、737 MAXシリーズの開発状況について「燃料効率性を737NG(次世代型737)よりも20%向上させる目標の実現に向け、順調に進捗している」と説明。
737 MAX 8の200席仕様と座席数が近くなる737 MAX 9との関係については、「737 MAX 8よりも距離の長い路線を想定しているので、競合しない」と語った。
737 MAXシリーズは、737のエンジン換装型。737 MAX 8の最終組立は、2015年に開始予定。ローンチカスタマーのサウスウエスト航空(SWA/WN)への初号機引き渡しは、17年7-9月期(第3四半期)を計画している。737 MAX 9は2018年、126席仕様(2クラス)の737 MAX 7は2019年に初号機の引き渡しを予定している。
日本の航空会社では、スカイマーク(SKY/BC、9204)が737 MAX 8を2018年以降導入予定。今年5月に737-800を12機発注した日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)も、途中から調達機材を737 MAXに変更できる条項を含んだ契約をボーイングと結んでいる。
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