7月14日から世界最大級の航空ショー、ファンボロー(ファーンボロ)航空ショーが始まる。2年に1度の同ショーは、毎回ボーイングやエアバスといった機体メーカーが大型案件の受注を発表したり、新機種の開発を表明するなど、注目度の高い航空ショーだ。
大型機では、6月に三菱重工業(7011)など日本企業5社が参画することが発表されたボーイング777Xや、日本航空(JAL/JL、9201)が発注したエアバスA350 XWBが、どの程度受注を獲得できるかに注目が集まる。また海外では、エアバスがA330に新型エンジンを搭載し、空力面の設計変更をする「A330neo」を発表するのでは、との報道が流れている。
こうした大型機の動向や新機種も要注目だが、我が国の航空産業の視点から見ると、三菱航空機のリージョナルジェット機「MRJ」が、どの程度受注を伸ばせるかも気になるところだ。
MRJは、6月に飛行試験機初号機(登録番号JA21MJ)の翼胴結合を終え、エンジンの取り付けも完了した。外観は完成に近い状態となっており、模型やイメージイラストしかなかったこれまでよりは、実機があることで商談は進めやすくなったとみられる。
三菱航空機の川井昭陽社長も、「翼胴結合をした意味は大きい」と述べ、受注に向けて期待を寄せる。
MRJの初飛行は2015年4-6月期、初号機の引き渡しは2017年4-6月期を予定。現在325機を受注しており、このうち確定受注は165機となっている。
国内では、全日本空輸(ANA/NH)がMRJのローンチカスタマーとして25機(うちオプション10機)を発注。一方で、リージョナル機を運航するジェイエア(JAR/XM)を持つ日本航空(JAL/JL、9201)は、現時点ではMRJを発注していない。
JARは、ブラジルのエンブラエル170(E170、76席)を15機と、カナダのボンバルディアCRJ200(50席)を9機運航している。このうち、2001年に就航したCRJについては、後継機の選定が進められている。
今回MRJが受注を獲得できるとして、それは日本国内からなのだろうか。JALグループの鶴丸を付けたMRJが誕生する可能性を考えてみた。
ANA「辛抱強く待つ」
6月23日、都内でANAホールディングス(9202)の株主総会が開かれた。片野坂真哉副社長が機材計画に触れ、リージョナル機はボンバルディアQ400型機と、90席仕様のMRJ「MRJ90」を併用する計画を示した。
MRJは過去3回、引き渡し時期が延期となっている。このことを懸念した株主からは
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