三菱航空機は6月18日、開発中のリージョナルジェット機「MRJ」の資産価値をリース会社など金融機関に説明するセミナーを、都内で開催した。約50社170人が集まった。
同社では2011年から毎年1年に3回、欧州と米国、日本でMRJのファイナンスセミナーを開催。これまでは国内でも説明は英語だったが、初の試みとして日本語で開いた。セミナーでは、同社の担当者が金融機関に対して、MRJの資産価値を説明した。
参加したリース会社からは、「機体の販売数よりも、採用する航空会社の数が重要だ」との声が聞かれた。
三菱航空機の川井昭陽社長は、「MRJのお客様は小さい航空会社で、潤沢な資金がない場合があり、リース会社は仲立ちをする重要な役割を果たす」とセミナーの意義を説明。初の日本語開催については、「英語が出来る人でも、自分の言いたいことをスパッと言うのはなかなか難しい」として、日本人相手である以上、日本語でのセミナーのほうが十分な意見交換ができるとの考えを示した。
17日に主翼と胴体を結合したMRJの進捗については、「翼胴結合をした意味は大きい」と述べ、来月英国で開かれるファンボロー航空ショーについては、「機体が出来上がっていると思う。いろいろな方が一同に介すので期待したい」と語った。
MRJの飛行試験機初号機は、月内にもエンジンが取り付けられる見通し。初飛行は2015年4-6月期、初号機の引き渡しは2017年4-6月期を予定しており、川井社長は「早く飛ぶところを見ていただきたい」と話した。
関連リンク
三菱航空機
・三菱航空機、MRJ飛行試験初号機の主翼と胴体結合(14年6月17日)
・三菱航空機・川井社長「大変だったのは経験がないこと」 特集・MRJのいま(後編)(13年3月27日)