スイス インターナショナルエアラインズ(SWR)のハリー・ホーマイスターCEO(最高経営責任者)は2月12日に都内で会見し、このところの円安進行による為替の影響について「頭の痛い問題。相殺するためにロードファクター(座席利用率、L/F)を高めたい」と述べた。
SWRは成田-チューリッヒ線を週7往復で運航しているが、ピーク時の6月から9月にかけては、子会社のエーデルワイス航空(EDW)が運航する便を合わせて週9往復としている。日本の景気回復に伴い、今年もピーク時に週9往復を維持する方針を示した。
SWRのL/Fは80%台で、団体客が6割を占める成田線は、約90%に上る。ホーマイスターCEOは「ほかの路線にはない傾向。日本人は団体旅行が好きなのではないか」と述べた。
為替の影響については、「ルフトハンザグループ全体で抱える問題。無駄をなくして効率的に働こうというプロジェクトを推進している」と語った。
昨年8月に発表した、ボーイング777-300ER型機の導入時期について、2016年から投入する考えに変更はないとした。SWRでは成田線への導入を検討している。
SWRは777-300ERを6機発注済みで、現在長距離国際線で使用している15機のエアバスA340-300(219席:ファースト8、ビジネス47、エコノミー164)が、平均機齢12.3年と老朽化が進んだことに伴い、16年から置き換えを進める。777-300ERを導入により、A340-300と比べて1便あたりの提供座席数は約100席増える。1座席あたりの運航コストは25%減、1座席あたりの燃費は23%減となる。また、ペイロードは12%、貨物搭載量は18%増える。
ホーマイスターCEOは、A340の更新について「9機は機齢15年以下とまだ新しい」として、6機の777-300ERで置き換える機体以外は、A340の運航継続や777の追加発注、A350 XWBの導入など、さまざまな案を検討する考えを示した。
日本とスイスは今年で国交樹立150周年を迎えた。また、昨年7月に合意した二国間輸送のオープンスカイ(航空自由化)については、今月5日に安倍晋三首相とスイスのブルカルテル大統領兼外相が会談し、即日発効している。
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