三菱重工業(7011)は2月12日、開発中のリージョナルジェット機「MRJ」の量産に向けた拠点構想をまとめた。
飛行試験や駐機などのフライト関連は、県営名古屋空港に加えて北九州空港の活用を検討。生産拠点は、名古屋空港に隣接する新工場を最終組立用として建設し、中部地区を中心に同社工場を活用する。
中部では名古屋市内の大江工場と愛知県飛島村の飛島工場、名古屋市内の岩塚工場、三重県松阪市の松阪工場の4工場、神戸地区では神戸造船所での生産を計画している。
中大物部品の製造は大江工場が担当。小物部品は松坂工場で協力会社による製造とし、岩塚工場の設備も活用する。主翼は、神戸造船所で旧造船エリアなどを一貫製造ラインに再構築する。
胴体や主翼の組立は、大江と飛島両工場で実施し、尾翼の組立は松阪工場を計画している。最終組立は、名古屋空港周辺で行う。このため、新工場を建設する空港隣接地の取得を目指している。
MRJの現在の受注機数は325機で、うち確定受注は165機。4月から5月ごろに米プラット・アンド・ホイットニー製エンジン「PurePower PW1200G」を取り付ける見通しで、初飛行は15年4-6月期、初号機の引き渡しは17年4-6月期を予定している。