全日本空輸(ANA)は1月12日、伊丹空港でジャンボの愛称で親しまれたボーイング747-400D型機による遊覧飛行を実施した。豊中市など空港周辺5市の住民200組400人をはじめとする計471人(うち幼児8人)の乗客と乗員14人を乗せ、2006年以来8年ぶりに乗客を乗せたジャンボが空を舞った。
出発に先立ち、伊丹空港13番ゲート前では樽酒の鏡開きが行われ、遊覧飛行となるNH2051便の出発を祝った。同便は午後2時3分に出発し、同27分に離陸。富士山周辺や都心上空などを平均2万フィート(約6000メートル)の高度で飛行した。
遊覧飛行を終えたジャンボは午後3時45分に伊丹へ着陸。空港の消防車による放水アーチで迎えられ、同50分に10番スポットへ到着した。乗客によると、雪化粧をした富士山がきれいに見えたという。
伊丹では騒音対策として、ジャンボを含むエンジン3基以上のジェット機による商業運航を、06年4月から禁止。8年ぶりのジャンボの勇姿をひと目見ようと、空港に隣接する千里川土手や公園には多くの人が詰めかけた。
ANAの747-400Dは残り2機。このうち、今日の遊覧飛行には初日の出フライトと同じ登録番号JA8961が投入された。2機とも3月で退役し、35年続いたジャンボの歴史に幕を下ろす。
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