エアライン, ボーイング, 機体, 解説・コラム — 2013年10月12日 07:20 JST

エコノミーも足元にゆとり 写真特集・シンガポール航空777-300ER新シート(1)

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 10月11日、成田空港で報道関係者に公開されたシンガポール航空(SIA)のボーイング777-300ER型機の新仕様機(登録番号9V-SWV)。全クラスに新シートを採用した新仕様機は現在2機が就航済みで、計8機が新造機で導入される。エアバスの次世代機A350 XWB型機にも導入予定で、総額約1億5000万米ドル(150億円)を投じる。

 座席数はファーストが8席、ビジネスが42席、エコノミーが228席の計278席で、既存機と同一。今回はエコノミークラスの新シートを取り上げる。(写真特集:ファーストビジネス

シンガポール航空が777-300ERに導入したエコノミークラスの新シートを紹介する客室乗務員=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 エコノミーのシート配列は3-3-3。シートピッチは32インチ(81センチ)、座席幅が18.6インチ(47センチ)、リクライニングが117度となる。タッチパネル付き個人モニターは11.1インチで解像度1366 x 768、AC電源を3席に2つ設け、USBポートを各席に設置した。リモコンにもタッチパネルを備える。製造はゾディアック・シート・US。

 従来よりも個々のスペースや足元にゆとりを持たせ、快適性を高めた。背面には新しいシートクッションなどを採用。ヘッドレストクッションは人間工学に基づいて設計され、高さを調節できることで、首周りをサポートするようにした。

 機内エンターテインメント・通信(IFEC)も新システムを導入。パナソニック アビオニクス製「eX3」を採用し、二面スクリーンによる簡単検索や、インターネットへの接続機能、230本以上の映画を機内で評価するソーシャル・ネットワーキング機能などが特徴で、アンドロイドOS上で動く。

 SIAは新シートについて、激化するLCC(低コスト航空会社)や中東系航空会社との競争に勝てるよう、業界でのポジションを維持する上での投資と位置づける。サービスや利便性の高いネットワークをあわせて提供することで、ブランドを構築する。また、今回の新シートで取り入れた仕様が、業界のスタンダードとなることが航空会社全体のレベルアップにつながり、最終的には利用客に還元されるとしている。

AC電源が3席に2つ設けられたエコノミーの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

11.1インチの個人モニターを各席に備えたエコノミーの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

エコノミークラスは3-3-3配列=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

モニター周辺にUSBポートやリモコンを配したエコノミーの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

足元にゆとりを持たせたエコノミーの新シート=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

タッチパネルを備えたリモコン=10月11日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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