ANAホールディングス(9202)は8月27日、ミャンマーで旅客数3位の航空会社アジアン・ウィングス・エアウェイズ(AWM)の株式を2014年3月末までに49%取得し、持分法適用会社にすると発表した。出資額は2500万ドル(約25億円)。今後ミャンマー当局の許認可などを得て、ANAHDがシンガポールに設立した投資管理会社が出資する。
AWMは2011年1月設立の民間航空会社で、ミャンマーの航空会社9社のうち、旅客数で3位。ヤンゴン国際空港を拠点として、ミャンマー国内では13都市へ就航しており、10月からは近隣諸国への国際線に進出する。スターアライアンスなどの航空連合への加盟予定はない。
機材はエアバスA321型機1機とATR 72-500を2機保有しており、18年までにA320を10機、ATR 72を2機増機し、計15機体制とする。
ANAHDはAWMに対し、運航や整備の面で、安全性や定時性の強化やサービス品質向上に向けた支援を行う。ミャンマー国内にある民間の航空会社に対して、海外の航空会社が投資するのは初めて。
今回の投資で、ANAグループとしてのミャンマーやASEAN(東南アジア諸国連合)域内での事業強化を行うほか、将来的には7月に買収した米国のパイロット訓練会社パンナム・ホールディングスでのパイロット育成や、ANAHDからの機材リースなど、収益の多角化も見込んでいる。
ANAHD傘下の全日本空輸(ANA)は、9月30日から成田-ヤンゴン線の機材を、現在の全席ビジネスクラスで40席未満の737-700ERから767-300ER(202席:ビジネス35席、エコノミー167席)へ大型化。便数も週7往復(毎日運航)に増便し、ミャンマー方面への需要拡大に対応する。
ANAHDは昨年の公募増資で得た資金1736億円を活用し、シンガポールに100%出資の投資管理会社を6月に設立。今回の出資は、税制面などで有利な同社が担当する。
ANAHDの持分法適用会社の航空会社としては、スターフライヤー(SFJ、9206)とピーチ・アビエーション(APJ)がある。
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ANAホールディングス
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