日本航空(JAL、9201)は8月26日、ホノルル線エコノミークラスの機内食として、人気レストラン「俺のフレンチ」などを展開する俺の株式会社とのコラボレーションメニュー「俺の機内食 for Resort」を発表した。成田と中部、関西発のホノルル便で提供。羽田発便では、ハワイや日本で人気のハンバーガーショップ「クア・アイナ」とのコラボメニュー「クア・アイナ for Resort」を用意する。いずれも9月1日から提供を開始する。
「俺の機内食」はメインディッシュ(主菜)のビーフストロガノフを「俺のフレンチ」総料理長の能勢和秀シェフが、サイドディッシュ(副菜)とデザートを「俺のイタリアン」総料理長の山浦敏宏シェフが担当。ビーフストロガノフと前菜、サラダ、ティラミスで構成し、両店の料理が一つのトレイに並ぶ。
「クア・アイナ」は、ベーコン・レタス&トマト(BLT)サンドウィッチを中心としたメニューで、バンズとして高級パンを手がけるメゾンカイザーのパンを使用する。レタスやトマトを、食べる直前に乗客自らパンにはさむことで、作りたてに近い食感を目指した。
JALで開発を担当した商品サービス開発部の田中誠二・開発グループ長によると、2つのメニューの中でもっとも開発に時間がかかったのは、「俺の機内食」のビーフストロガノフ。本来はソテーして仕上げる肉を、煮込むことで店の味に近いものを目指したという。また、機内食は地上の食事と比べて大味になるため、デザートのティラミスは軽い仕上がりを目指した。
成田、中部、関西発便の「俺の機内食」は、離陸後の夕食メニューとして提供。羽田発便は午後11時40分に出発する深夜便のため、離陸直後は機内食を提供せずに消灯時間を延長し、「クア・アイナ」を到着前の朝食として用意する。
また、10月1日からは女性専用の化粧スペースを用意。エコノミークラス最後方の4席をカーテンで囲い、スペースを提供する。幼児連れの母親の授乳スペースとしても利用できるという。
JALの植木義晴社長は、「ハワイ線はJALにとって国際線の原点であり、非常に大切な路線。経営破綻以降、ハワイ線をしっかりしたサービスに変えていこうという思いがあった」と述べ、競争が激化する同路線へ懸案だった新サービスを導入した経緯を語った。
ホノルル線では、ビジネスクラスの機内食メニューも9月から刷新。欧米路線のビジネスクラスを担当する、山田チカラシェフが考案した和食と洋食メニューを成田、中部、関西発便で提供し、羽田発便は「爽朝食(そうちょうしょく)」を用意する。